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帝都饅頭事変電影案内 〜アジア編〜

帝都饅頭事変という漫画をご存知でしょうか。
ごった煮怪奇カンフー漫画です。

この漫画には映画のパロディーがたいへん多いので、ここでひとつ紹介をしていこうと思います。

こういった映画を知ることで帝都饅頭事変をちょっと面白く読めるかもしれないと、思わざるを得ません。

今回はアジア映画編です。
雑多で激アツでポップなアジアン・アクションの世界へご案内せざるを得ません。


1. 八仙飯店之人肉饅頭 (1993/香港)

いきなりポップじゃなくてすみません。
香港発、マジ・スプラッタ映画です。

あんまり意識してなかったんですが、饅頭事変の第一話『人喰饅頭』の字面や、饅頭と食人というモチーフはここから始まった気がします。

八仙飯店店主のメインウェポン、中華包丁は首首もよく使います

ほかほかの饅頭と人間の暗部をリンクさせるのは諸葛孔明の時代から変わらないのかもしんないですね。
饅頭も人も、皮一枚隔てた中になにが詰まっているのか、わからないものです…………


2. ドランクモンキー 酔拳 (1978/香港)

酒を飲んで強くなる!ジャッキー映画といえばこれ!って感じの代表作。
作者は酔拳2が大好きです。

言わずと知れたカンフースター、ジャッキー・チェンは 肉まんの化生、首首のモデルでもあります。

修行シーンも酔拳。

よくやるこのポーズも酔拳の構え。
酔拳2のジャケ写もこれ。この頃のジャッキーが一番かっこいいと思います

キレキレアクションあり、コメディあり、意外とエグい必殺技ありと見所満載です。


3. プロジェクトA (1983/香港)

またジャッキー。結局これが一番面白いって感じの名作です。

ジャッキー、サモハン、ユンピョウという最強の3人もさることながら、こいつらと互角に渡り合うやたら強い敵も魅力のひとつです。

時計台から落ちる名シーン。
2話で首首が落ちてくるとこの元ネタです。

初登場直後からボコボコにされっぱなしの首首。
ゆっくり強くなってな


4. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ (1991/香港)

ジェット・リー(当時 リー・リンチェイ名義)主演。シリーズもいっぱい出てます。
ジェット・リーの魅力といえば、すっとした佇まい、キレキレのアクション、主人公すぎる顔などもう一言で言えば「美」ですよね。

こんな師匠!って感じの人なのに意外とサクサク殺したり けっこう悪役も演じてたり「やばさ」を感じるとこも個人的な魅力のひとつです。

饅頭の悪役 フー・マンチュー博士はちょっとジェット・リーがモデルなとこあります。
白い中華服とか扇子を持った佇まいとか……並べるとそんなでもない気もしますね。


5. イップ・マン (2008〜/中国・香港)

ドニー・イェン主演。2000年代カンフーアクションの名シリーズであります。
ブルース・リーの師匠でもある実在の拳法家 イップ・マンを描いた映画です。

あんまんの化生、餡ちゃんはドニー・イェンがモデルです。

よくやる構えは詠春拳。
餡ちゃんは毒を撒く能力がメインなので、とっさの接近戦で最小限の動きで迎え打てる詠春拳はちょうどいいのかもしんないですね

首首と比べて丈が長くて黒い中華服もドニーさんリスペクトです。


6. 霊幻道士 (1985/香港)

キョンシー映画といえば、な作品。
めっちゃ面白いのでおすすめです。やたらシリーズ多いけど。

饅頭事変に出てくる呪具なんかはだいたいここからパクってる気がします。

銭剣、鶏血、墨糸、八卦鏡など キョンシー退治で使う魔除けの道具

フーマンチューの師匠 チェン道士は見た目も役名もまんま霊幻道士のラム・チェンインがモデルです。

まゆげが繋がっていることでもお馴染み


7. 幽幻道士 (1986/台湾)

霊幻道士と並ぶ台湾のキョンシー映画。
かわいい〜〜〜〜

主演のテンテンちゃんことシャドウ・リュウは 桃まんの化生、桃道(タオタオ)のモデルです。

桃道の武器は桃の木で出来た剣。霊幻道士にも出てくる魔除けの武器です。
桃はたしか魔除けの象徴でもあるのです

ちなみに饅頭のほっぺたの化粧みたいなアレは、幽幻道士のキョンシーたちを真似しました

桃道は剣がメイン武器なので、ほかに刀剣を主に使う武侠系の映画を参考にしてます

『グリーン・デスティニー』から。
ワイヤーアクションでフワフワ飛ぶ殺陣は人外バトル感があっていいです


8. 少林サッカー (2001/香港)

最高!

よーし!


9. 死亡遊戯 (1978/香港)

伝説のアクションスター、ブルース・リーの代名詞的なやつ。

饅頭(マントウ)の化生、李(リー)のモデルであります。

饅頭たちのプロトタイプで、なんの能力も使わないおいしい強キャラの原型なんて、そりゃあブルース・リーしかいないですよ!

ブルースリーといえばこの黄色いトラックスーツ、ヌンチャク、そしてこの構えですよね。

ちなみに李と桃道の字を合わせると「桃李成蹊」という中国のことわざになります。

10. 燃えよドラゴン (1973/香港・アメリカ)

またブルースリー。ブルースリーの最強イメージビデオ。
周りのやたら濃いキャラや異常な舞台美術も見どころです。

片腕が義手のヴィラン、"鉄の爪のハン"。

無駄パンチラ

首首と餡ちゃんが彼の義手をつかいます。
あのフワフワの手は熊の手らしいです。

11. アンジェラ・マオの女活殺拳 (1972/香港)

"女ドラゴン"と呼ばれた女流カンフースター!
『燃えよドラゴン』ではブルースリーの妹役として出ています。

水餃子の化生、鯊魚(シャーユィ)は彼女がモデル。

まんがだと弱いけど、元ネタは強いのです

アンジェラマオ、今どうしてるんですかね。


12. マッハ!!!!!!!! (2003/タイ)

香港がカンフーなら、タイはムエタイ!!!!
タイの人間兵器 トニー・ジャーの代表作です。

古式ムエタイを使ったハチャメチャアクションは必見ですよ。

カレーまんの化生、地蜘蛛裂芙蓉(カマラ)のモデルがトニー・ジャー。

カマラも古式ムエタイ使い。
ムエタイの腕に巻くやつのかわりに包帯を巻いてます。

仏像が関係してるタイ映画が元ネタなので、この話だけなんとなく仏教色強めなんです。
今までの饅頭はどっちかといえば道教世界に近かったんですが

とか言いつつヒンドゥー教の神ポーズをパクるカマラ。


13. 男たちの挽歌 (1986/香港)

鬼に金棒、ブルースリーにヌンチャク、ユンファに二丁拳銃とも言いますね。
元祖二丁拳銃の、香港ノワール映画です。

外伝主人公、ひざ子・コルレオーネのモデルはチョウ・ユンファ。

見た目はユンファ、名前はゴッドファーザー、
喋り方は仁義なき戦い。
ひざ子らしい節操のなさですね。

ユンファといえばベレッタM92Fのイメージですが、饅頭の時代的(1930年代)にまだ無かったので ベレッタM1915を持たせてます。

ジョン・ウー監督といえば 戦闘シーンで飛び回る白い鳩がおなじみですが、加藤の式神もそれっぽくないですか



いかがだったでしょうか。
わたしゃあ、つかれました。

また機会があったら邦画編、洋画編とかやろうかなと、思わざるを得ません。