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最近、40代で転職する人が多いと感じる。

自分も該当者のひとりではあるのですが、40代の方の転職(独立含む)の話を最近よく耳にするようになりました。僕の周りだけでもここ半年で10人以上が転職&独立をしています。こちらの記事にもあるように40代の転職は実際に増えているようです。

当事者だからか、僕も知人から転職についての相談を受けることが増えました。転職を考えだす理由は人それぞれだと思いますが、僕の周囲では下の記事にあるように「1位:成長・昇給の頭打ちを感じたとき(14%)」「3位:会社の方向性との違いを感じたとき(10%)」が多いようです。
※40代だと残りの仕事人生が20年ちょっとくらいとしたときに、いまの会社に居続けた場合の自分のGoalがなんとなく見えちゃうものですよね・・。

40代かつ経営者を経験したこともあるので普通の転職アドバイスとは少し違った視点(こういうところを見た方がいい、とか)で伝えられることもあるようです。40代は新しいことに挑戦できるギリギリの年齢だとも思えるので何か思うところがあるのであれば『やらずの後悔』をしないためにも(家族の理解やある程度の覚悟があれば)チャレンジした方が良いと思います。それも早ければ早いほど良い。


40代の転職は20代・30代とはちょっと違いますね。20代・30代はまだ仕事の経験を積むことや年収(あとは会社の規模とか看板とかもありますかね)が中心の転職になると思いますが、40代の転職はそこにプラスして残りの仕事人生を考えた上での逆引きの選択をすることになります。
※ある意味『最後の職場を探す』という意味あいが強いかな、と。

このためか40代で転職する人は(僕の周囲だけかもしれませんが)同業他社への(やる仕事はほぼ一緒という)単純な横スライド的な転職は思ったより少ない印象があります。横スライドするとしても(後述しますが)なにかしらの付加価値が追加されていることが多い、という感じでしょうか。

心機一転、「残りの人生で自分が本当にやりたかったことをするため」「自分のこれまでの経験がユニークな存在になる会社」「50歳を過ぎても(体力勝負にならない)働ける環境」を求めて違う業種に転職する人も多く、そこに会社の規模はあまり関係してなさそうです。大企業と中小企業の年収差もさほど変わらなくなってきている(中小の方が高い事例も増えている)いまだからなおさら転職先の選択肢は広がっているのかもしれません。

40代の人は同業他社に転職しても実はそんなに大きく年収が跳ね上がることは少ないのではないでしょうか。仮に転職時に100~200万程度年収が上がったとしてもその後は(会社の人事制度に則った運用になるので)飛躍的に上がる機会はさほどなく長期的にみたら実は年収が上がったのは最初だけだった(結果、あまり得をしなかった)、なんてこともよくある話。

企業のロジックではなんだかんだいっても「社歴」というのは年収やポジションと密接に絡んでくる要素。一つの会社で所属している期間が長いということはそれだけその会社のことを理解しているということ。当然何も知らない人よりは企業文化や人間関係を熟知している方が結果は出しやすかったりします。しかし転職をすることで積み上げた社歴はリセットされてしまい、新しい会社でゼロから周囲との関係や社歴を積み重ねていくとなるとその後の昇給スピードが鈍化してしまうということもありえる話です。
※だからといって現職場に残っても、もはや「頭打ち」が見えるので悩むんでしょうけど。

このためか、僕の知人たちはあえて規模の小さな会社へ転職する人もいました。大きい会社ほど社員は会社のロジックで動かざるを得なくなるので、そのため大きな会社に入っていまさら大勢のなかのひとりという扱いになるのであれば、規模の小さな会社に行ってこれまでの自分の知見を活かした方がユニークな存在として自身の価値が上がり、結果として年収アップにつながるのではないか、と。もちろん大きな会社でしかできない仕事や学べない知識もあるので、やはりそこはなにを転職の動機としたか、次第ですけど。

年収以外の要素でいえば、役員待遇で転職をしたり、上場を目指す会社やストックオプションのある企業に転職をする人もいました。どうせ転職をするなら年収以外にも付加価値の多い方が良い、ということでしょうね。
あとは独立する人も多いですね。個人事業主として複数の会社の非常勤役員になっている人もいます。ある程度の経験を積み、それなりのポジションにいた人からすると普通の横スライドの転職よりもそういったちょっと特殊な環境になった方が残りの人生を賭けてやりがいもでるというものです。40代の人からすれば残る仕事人生はあと20年ちょっとくらい。これまでの集大成としての転職をするからには一味違う転職をするのも良いかもしれません。


『終身雇用の崩壊』と言われるように会社は社員の人生に責任を持つような時代ではなくなっています。逆に社員側も「この会社に一生を捧げよう」なんて思う人は今の時代では少ないでしょう。それは(良くも悪くも)会社と自身が対等な立場になってきているということだと思います。さらに対等な立場になるためには自身の人生は自身でコントロールできるようにならなければいけないし、いつ辞めても良いという準備をしていなければいけない

一つの会社で定年まで働き続けるのも素晴らしいことですし、自身がさらに輝くために転職するというのも素晴らしいこと。どちらを選ぶにせよ、無関心なままただ時間に流されることなく、自分の意志で今の環境にいるといえることが大事なのではないかな、と最近よく思います。

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