傾聴力が人を助け、俯瞰力が自分を助ける
とても良いお天気だった連休中日、わたしはカーディーラーに車を持ち込んでいました。はい……きのう出先で、愛車を傷つけてしまいまして。きのうたっぷり落ち込んだので、そう悲観的でもないですが、確実に面倒は増えたGWです。
で、車を診てもらっているあいだ、店内にいたほかのお客さんの様子に目が留まりました。
休日に来てるのはどんな人?
一組目は若い素敵なカップルで、その楽しげな様子から、わたしとは好対照のお客さま。おそらく新車かディーラー中古車を購入して、きょう納車、みたいな感じですかね。
もろもろ手続きが終わって、にこやかに出て行かれました。
そして、走り去ったそのナンバープレートは「12-34」。
なんて、前向きなの!
こちらはもう、幸せのおこぼれをもらうしかありません。
そんな様子を横目に、別のテーブルのお客さんは、ディーラーさん相手にさっきからずっと話し続けていました。なにやらトラブルの気配です。
わたしと同じ、修理なのかな?と、耳をそばだててみると…。
圧倒的な傾聴力
60前後くらいの男性いわく、コンピューターとカーナビやETCがどうにも連携せずに、困ったことが続いている様子。
時系列で話されていたので、すでに何度目かのやり取りを、一から話して……とにかく困るからなんとかしてほしい、と訴えています。
ほんとうに車のシステムの不具合や整備不良なら、ディーラー側は平謝りだろうし、原因究明しなければなりませんよね。
でもね、対応していた方、謝る気配はありませんでした。
ただ、ただ、聞いているんです。ひたすら相槌だけ、ときに言葉を発したかと思えば、聞いたことをそのままオウム返ししているだけではないですか。
……技あり!そして一本!!
傾聴力はトラブルやクレームのときこそ真価を発揮しますね。
しまいには、ぜんぶ話し終わったお客さん、スッキリしたみたいで。エキサイトするどころか、沈静化していたんですよね。
対応如何では、火に油を注ぐこともありえたところ、圧倒的な傾聴力で言いたいことをぜんぶ言わせてしまい、それからゆっくり対応する……マニュアルがあるの? いずれにせよ、またプロのお仕事を垣間見てしまいました。
俯瞰してみる
待っていたのは、たった10分弱のあいだでしたが、ちょっとした人間ドラマが垣間見えたのでした。ドキュメント7.2分。
そう、わたし、NHKの『ドキュメント72時間』という番組が大好きなのです。意外によく読まれたブログ記事(↓)参照。
連休中のカーディーラーには、さまざまな人が訪れるーーー。
そんな悲喜こもごもの人間模様のドキュメントの、自分も登場人物になったような気になれば、残念な状況も客観的に楽しむことができてきました。
「あちゃー、連休中日に車預けなきゃいけないんだ、しかも見積もりは連休明けって言われて、気の毒…」
「人間だもの、そんなこともあるよね。わかるよ~。」
どこかのだれかには、すこしは共感してもらえるんじゃないかな、って。
ドキュメンタリー好きが奏功して、培った俯瞰力が気持ちを軽くしてくれました。傾聴力の実効性だって、客観的に見たからわかったことです。大事な力として、注目してみよう。
写真は、帰り道にあった公園の花壇が美しくて、みどりの日だと思い出した記念。
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