いいライブとはなんだろう。
それは、考えることを放棄させられて、
体が勝手に反応してしまうものだと思う。

フルーツジッパーの中野サンプラザ公演は、
まさにそんなライブだった。

ライブを見るのは、いつも少し緊張する。
どんなに好きなアーティストでも、
ちょっと気になってはじめて見に行くアーティストでも、
ワクワクという期待と同時に、
これからの数時間、楽しませてもらえるかな・・・？
という若干の不安でソワソワしてしまうから。

でも、フルーツジッパーは一曲目から、
歌い出しからそんな気持ちを取り払ってくれて、
一番のサビでは、
まさに歌われている歌詞の通り
”世界が始まった”気がした。

櫻井優衣ちゃんの歌が聴こえた瞬間から、
少しやばいと思っていたが、
サビに来た瞬間、完全に終わった。
体が勝手に反応して、涙が出てきてしまった。

あぁ、なんて素晴らしい歌なんだ！
最高のユニゾンだ！
こんなに完璧なサビは、他にはないのではないか！

そんなことすら思うほどの、
最高の歌だった。

この時点で、開演前に抱いていたソワソワは、
もうどこかに行っていた。

そしてそのまま2曲目へ、
僕が一番好きな「完璧主義で」が始まってしまった！！！
2粒くらいでとどまっていた涙は、
もうとどまることを忘れてしまった！！

俺、オンナにフラれたんか？！
ってくらい涙が止まらない！どうしよう！
隣のお兄さんには絶対に見られてはいけない！

そんなことを思いながら、マスクをこっそりズラして涙を拭いて、
音に浸った。

（去年の9月にも一番好きと呟いていたので、本当に好きなんだな）

もう2曲目の時点で、頭を抱えてしまった。

フルーツジッパーのライブ、良すぎる。

歌がうまい。踊りのキレがすごい。照明かっこいい。
トリップさせてくれる最高の音響。
頭を抱えるライブってなんだ？！
俺はびっくりしてしまった。

しばらく激しいナンバーが続いて、
7曲目の「Going!」

あまり聴き込んでいないというか、
はじめて聞く？曲だったのだけれど、
イントロのダンスから、
もうめちゃくちゃかっこいい。
なんだこれ？！
と思って見ている。

一番のサビ終わり。
櫻井優衣ちゃんが画面に抜かれる。
なんじゃこりゃ！！！
かっこいい？かわいい？
もはやどっちかわからないけど、
もうそれは「THE アイドル」。
完璧なアイドル。
かっこよすぎて、鳥肌が立った。

フルーツジッパー、素晴らしい。

突然だけどここで、メンバーの紹介をしたい。
↑上では、櫻井優衣ちゃんの名前が二回出てきているけれど、
フルーツジッパーは、メンバーひとりひとりが本当に素晴らしい魅力と実力を持っている。
（おじさん的な例えをするなら、レアル・マドリードだと思っている）
昨日ライブを見ながら、キャッチコピーが思い浮かんでしまったので、
それを披露したいと思う。
（語尾に全部、気がする、をつけてお読みください）

●仲川瑠夏＆月足天音　「絶対的ツートップ」
2人の、ハイレベルに安定した歌が、
このグループの強さを支えている。

●鎮西寿々歌　「THE 芸能人」
もうオーラが違う。あぁこれが芸能人か。
特別、鎮西さんのファンじゃない人も、
画面に大写しになったのを見たら、ヤラれてしまう。

●櫻井優衣　「THE アイドル」
もう、早く世界に見せたい。
外国の人に「これが！日本の！アイドルです！どうですかー！」
と見せつけたい。

●早瀬ノエル 「世界との架け橋」
ノエルちゃんがいることで、
俺には世界が見えている。
フルーツジッパーの世界進出には絶対不可欠の存在。

●真中まな 「盛り上げ隊長」
昨日一番びっくりして、印象的だったのは、
まなふぃだったと言っても過言ではないかもしれない。
まなふぃの掛け声があることで、会場の熱が何度も何十℃も上がっていた。

●松本かれん　「国民の姪っ子」
本当は国民の妹と、安易に書きたくなるのだけれど、
妹ではないんだよなぁと思って、
でも絶対的かわいさはあるし・・・
と思ったら、姪っ子だ！！とたどり着いた。
歌がすごくうまくなっていて、感動した！

ひとりひとりのプロフはここから飛べるので、
ぜひチェックしてほしい。

正直、ワンマンを7回見て、1回ごとに1人にだけ注目して見たいほど、
ひとりひとりのパフォーマンスが最高だ。

この時点で1700文字行ってるので、そろそろ終わりにしようと思うが、

8曲目の「RADIO GALAXY」もすごかった。
曲本編に入る前に、ライブverアレンジのダンスパートが数分あったのだけれど、
踊りだけで、ステージに釘付けにされることあるんだ・・・
と驚いた。
めちゃくちゃカッコよかった。

これが「表現力」ということか。
と思った。

まだデビュー2年目。
はじめてアイドルをやっている子もいる中で、
全員がこのレベルの表現力を持っているというのは、
もう俺の頭では理解ができない。

死ぬほどの努力をしているのはわかる。
わかるけれど、そういうことではない気がする。
魔法がかかっているというか、
神が導いているというか、
そういう人智を超えた何かがあるのではないかとすら思ってしまう。
それほど、
メンバー全員が恐ろしい成長をしているのだ。

今、J-POPはK-POPに比べて（比べる必要はないと思いつつ）、
世界での存在感が足りないような感じがするけれど、

昨日のフルーツジッパーのライブを見て、
俺は希望を持ってしまった。

「日本で一番最初の、世界的アイドルが誕生した」

と。
今までも、日本のアーティストで世界で人気のひとたちはもちろんいる。
（フルーツジッパーと同じ事務所のきゃりーぱみゅぱみゅさんとか）

でも、
FRUITS ZIPPERは、
新たな領域を、世界に切り開いてくれるのではないかと感じた。
日本の、J-POPの希望を見出してしまった。

グループのコンセプトである「原宿から世界へ、NEW KAWAII」を、
本当に届ける存在に、そう遠くない将来なると。

ツアーファイナルが、2年目にして東京体育館と驚きの発表があったけれど、
今から推しておけば、まちがいなく”古参”になれるから、
絶対に見ておいた方がいいと思う。

最高のエンターテイメントは、心を浄化してくれる。
そんなライブを見せてくれるグループだから。