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PolkadotのParachain、Unique Networkについて知ろう

こんにちは、you425です。

今回はParachain紹介シリーズ第十四回、Unique Networkについて書きたいと思います。

Polkadotって何?という方はこちらをどうぞ。

※個人の解釈や感想が強めに出ますのでお気をつけください。


1.Unique Networkとはどんなプロジェクトか?

まず基本情報です。

Polkadotでの名称:Unique Network($UNQ)
Kusamaでの名称:Quartz Network($QTZ)

KusamaはPolkadotのカナリアチェーンとして作られているため、Polkadotに実装前の機能を先行して実装していきます。
その為、各Parachainもそれに対応したり自分たちも実験的な機能を実装するためにKusama用にParachainを用意することが多いです。

これからPolakdotのPLOに参加するという方は、Kusama用のチェーンがどのようになっているかをチェックするといいでしょう。

Unique NetworkはNFTプラットフォームです。
NFTの作成だけでなく、EVMにも対応しているので様々なアプリケーションの作成も可能です。
柔軟な料金モデルの設定や、複数のチェーンの規格に対応したNFTを発行できます。
また、自身でもマーケットプレイスをリリース済みです。

やはりNFTのプロジェクトだからか、Animocaは出資しています。
他にも上記の画像に記載はありませんがThe LAOという投資DAOからも出資を受けています。
合計で15.6Mドルの資金調達に加え、W3Fからは5回のGrant(NFTに関するGrantは1回)を受け取っていてかなりの評価されているプロジェクトと言えるでしょう。

また、国連公認機関のHuman Settlement ProgrammeとGlobal Challengesから気候変動対策のための取り組みであるDigitalArt4Climateのテックパートナーとして選ばれたことも特徴的です。
ここでは地球規模の気候変動対策に関するメッセージをNFTを用いて増幅させるために、Uniqueが協力してプラットフォームを提供する予定です。


2.様々なNFTの形式に対応

Uniqueは、NFT用のプラットフォームということもありNFT関連の拡張性はかなり高くなっています。

・Collection Management

Uniqueにおけるコレクションとは、特定のカテゴリーのことを言います。
例えば、Aというゲームがあった場合、そのゲームのコレクションを作成してその中にNFTを追加していきます。
独特なのは、所有者と管理者が存在することです。
所有者は最上位の権限を持ち、管理者を任命することでコレクションの運用を任せることが出来るため、開発者や企業にとっては柔軟な運営ができますし、DAOで分散的にも扱えそうです。

・White Lists

コレクションへのアクセス(所有や転送など)を、ホワイトリスト制に出来ます。
これにより特殊なユーティリティを持つNFTは特定の人しか持てなくなるため、開発者はより柔軟なサービスを提供できます。
例えば、転売不可なチケット等作ることが可能となります。

・Private and Public Minting

コレクション所有者は、特別な権限を持たない一般ユーザーに対してコレクションに対するミントを許可することが出来ます。
これをWhite Listsと組み合わせることで様々なアプリケーションの作成が想定できます。

・Re-fungible and Fungible Modes

最近では高額なNFTを分割(Fractionalize)して所有することで流動性を高めたりDeFiに応用する事例が出てきました。
Uniqueではこの機能を最初から提供します。

・Unique Metadata Schemas

Uniqueでは様々な形式のNFTに対応します。
・ERC-721
・OpenSea(メタデータ)
・Tezos


3.柔軟な料金モデル

普段DAppsを利用しているユーザーからすると当たり前のことですが、一般ユーザーからすると「ガス代」というのはUX(User Experience:ユーザー体験)にかなりの悪影響を及ぼします。
普段使っているWEBアプリでいちいち手数料なんて取られませんからね、ガス代だけで参入障壁となります。

Uniqueでは複数種のガス代モデルを各コレクションやスマートコントラクトに設定することにより、新規ユーザーが入りやすい状況を作ることを可能とします。
現在では従来通りユーザーが全て支払うモデルと、コレクションやスマートコントラクトのオーナーが代わりに支払うモデルが実装済みです。
代わりにガス代を支払うモデルでは、スパムを防ぐために制限を課したりホワイトリスト制なども利用できます。

他にも、ガス代に用いるトークンを自由に設定することも可能です。
これによりゲームをしに来ただけのユーザーがゲーム内通貨を購入し、それを使うだけでトランザクションを通すようなことも出来ます。

料金モデルを柔軟に設定できるため、Uniqueにはフリーミアムゲームのようなアプリケーションをデプロイすることが出来ます。
フリーミアムとは「基本的無料(フリー)のサービス」と「有料のより高度なサービス(プレミアム)」をあわせて収益を確保するビジネスモデルのことです。
例えば基本無料、ガチャで課金するようなソシャゲはフリーミアムゲームということになります。
その効果は皆さんご存知だと思います。


4.クラウドローンの情報

今のところUniqueのクラウドローンの情報はまだ出ていないので、トークンの基本情報をまずはさらっておきます。

ユーティリティとしては通常のプラットフォーム型トークンに追加で「データ保管料」「アプリプロモーションプログラム」等ありますが、一般ユーザーからするとあまり関係ない部分があります。
開発者側による用途が追加されているため、その分需要が上がりやすいと思っておきましょう。

初期供給量は10億枚で、そのうち8%が先日のパブリックセールで販売されています。
このトークンはTGEから3か月かけてブロックごとに解除されていきます。
つまり単純計算で2000万ドル分の売り圧が3か月かけて発生する可能性があるので注意しましょう。

それではKusamaのPLOで勝利済みのQuartzのクラウドローンを見てみます。

早期ボーナスチャート

初期供給:10億QTZ
クラウドローンアロケーション:8%(8000万QTZ)
基本報酬:237QTZ/KSM
貢献上限:220,000KSM
ボーナス:
・アーリーバード 早く参加するほど基本報酬量増加(最大750QTZ/KSM)
・10KSM以上の貢献をした最初の100人にNFTプレゼント
配布:
全量を10か月かけてロック解除


5.まとめ

ということで、今回はUnique Networkについてでした。

Parachainでは意外にもNFT特化型プラットフォームはUniqueとEfinityの2つだけです。
Uniqueは他のParachainと協力、EfinityはEnjinで培った繋がりを使うことがメインになると思うので、案外住み分けが出来そうな気はしています。

それとここまでで書いてませんでいたが、NFT用Wallet機能やUnreal Engineと統合されたUnique Frameworkにより多くのゲーム開発スタジオがUnique Networkを利用可能になっているのはなかなか面白いですね。

KusamaのParachainのSubsocial、NFTプロジェクトのRMRKと提携をしており、Kusamaでは強そうですがPolkadotの方では今のところ目立つ動きが国連関係くらいなので、今後どのようにエコシステムを広げていくかがカギになりそうです。

それでは今回はここまでです、最後までお付き合い頂きありがとうございました。
次回はEquilibriumを紹介予定です。

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