このnoteは、
夫:都心へのアクセス良好大学病院の入局1年目。地域枠(大学にいなければならない)。
妻:関西のすみっコの市中病院の研修医1年目。地域枠(現住県にいなければならない)。
という、ざっと400kmを隔てた遠距離恋愛カップルが、別居を継続したまま効率的に入籍や医籍変更を進行するためのRTAチャートです。

 ※筆者はすべての公的書類に旧姓併記を望んでおりません。そちらに関して詳しい情報をお求めの方に対しては、本連載が提供できるものは少ないかもしれません。

③身分証明書などの氏名変更

RTA3番目のステージはいちばんの見どころである公的書類の氏名変更編です。このステージは以下の通りstepが多くなります。

③-1.婚姻届受理証明書を入手
③-2.マイナンバーカードの名義変更
③-3.新姓での住民票発行
③-4.運転免許証の名義変更
③-5.銀行口座の名義変更
③-6.その他の名義変更諸々

ここはご利用の自治体、サービスや金融機関によりかなり差が出るステージかとは思いますが、正しい順序での進行が大きくタイムに効いてきますので1例としてのわたしのスケジュールを書いておきます。ちなみに③-6に含まれる細々したサービスを除けば、本稿および次稿をあわせた諸々の手続きは(戸籍謄本が作れていれば)平日の1日で全て完了可能でした。明けに帰れるタイプの方は睡眠時間の足りてない頭で走りましょう。帰れないタイプの方は有給取得は1日で大丈夫です。

1.婚姻届受理証明書を入手

このnoteを参考にされるカップルはほぼ確で新しい戸籍謄本が出来上がるにはそれなりの時間が必要と言われることかと思います。出来上がり次第の郵送で対応してもらうとRTA的に確実なんですが、この時もうひとつお願いすべき書類が「婚姻届受理証明書(以下では受理証明と略します)」です。

受理証明は新しい戸籍謄本より早くお手元に届く(とされていますがわたしは同時でしたので結局あまり出番はありませんでした。繁忙期ではなかったので戸籍が早く完成したんですかね。)上にこれだけで新しい住民票が作れるRTA的マストアイテムです。発行手数料はかかりますが絶対にお願いしましょう。豪華な賞状みたいなのを作ってくれる自治体もあるようですが記念品としての意味合いに興味の無い方は普通の受理証明で大丈夫です。参考までに、わたしの場合は入籍の10日後に受理証明が届きました。

2.マイナンバーカードの名義変更

③-1で入手した受理証明とマイナンバーカード(以降略します)を持ってお住まいの自治体の役所に行くと、マイナカードの名前の書き換えができます。カード作成時に設定した暗証番号などが必要ですので自信の無い方はご確認を。スムーズに進めば10分程度の手続きです。

3.新姓での住民票発行

せっかく役所にいますので新しい住民票もここで発行してもらいます。本籍記載、マイナンバーは記載されていないものをもらうのがポイントです。普段ならコンビニ交付サービスを利用するところですが、今マイナカードを更新したばかりですので交付サービスは数時間使えないと思っておいた方がいいみたいです(1時間程度待ってから試してみたら新しい住民票がちゃんと出てきましたが、念のため)。

4.運転免許証の名義変更

③-3で入手した新しい住民票と運転免許証を持って警察署や交通センターなどに行くと運転免許証の名前の書き換えができます。これも特に問題なければ10分程度で終わりました。

5.銀行口座の名義変更

③-4で入手した書き換え済の運転免許証とキャッシュカード·通帳など口座が確認できるものがあれば大抵の金融機関で口座の名義は変更できます。③-2で書き換えたマイナカードでも身分証明書としては充分かとは思いますが、運転免許証は歴史が長い分やはり手堅いですね。
オンラインで名義変更が可能な銀行もありますが、給与受取に利用している地銀はまだ名義変更は窓口対応のみでしたし、それでなくともメインバンクは窓口で即日変えてもらう方が話が早いです。

6.その他の名義変更

ここまで来ると、なる早で窓口に行くべき系で残るは医籍くらいですがそれに関しては次稿に譲り、補足的に医業に関係なく名義変更が必要そうなサービスを挙げさせていただきます。チェックリストなどとしてお役立ていただければ幸いです。
ちなみに年金はマイナンバーと紐付けてあれば基本的に手続きは不要だそうで、マイナカードの利便性はさておきマイナンバー制度自体は悪名高い印象があったのですが、本義をきちんと果たしている点もあるようです。

• パスポート
  海外に行く予定の有無や有効期限により今のものの名義を更新するか決めるといいと思います(それなりに料金がかかるので。)

• クレジットカード
  引き落とし口座との名義不一致トラブルがありえるので銀行口座の名義は早く変えた方が楽です

• 通販サイト

• 郵便や運送会社

• 携帯など通信系

• 電気や水道などインフラ

• 保険の類い

• 証券などの資産

• 定期券など

web申請のみで名義変更可能なサービスや、webで名義変更書類の郵送を申し込む必要があるサービスなども多いので、受理証明が届くまでの期間や③-5までの各手続きの待ち時間も活用して、重要そうなサービスは一旦名義変更を試みるのが最速クリアへの近道です。記入済の書類を事前に揃えておけば、③-2あるいは③-4を達成した時点で新しい身分証のコピーを量産することで大抵のサービスは名義変更が可能なので。新姓の戸籍謄本や身分証は各所で求められるのでコピーがなんぼあってもいいです。医局コピー機で多めに刷っておくことをお勧めします。

③のまとめ

ボリューミーになりましたが本記事のまとめとしては、

• 身分証明書の類いは正しい順序で氏名変更していくと無駄がない

• 婚姻届受理証明書の発行はマスト

• 新しい戸籍謄本や新姓の身分証は医局でコピーを量産する

といったところです。次稿はニッチもニッチ、本連載のアイデンティティとも言える医籍訂正編です。いよいよ関係ない方はご放念くださいといった感じの内容になってまいりますが、お付き合いよろしくお願いします。