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宮沢章夫のこと

この週末は、妻と子らは里帰りである。そして朝一番の仕事を終えて、夜の飲み会まで特に予定はない。
こういうときは、変に時間が宙ぶらりんになっていけない。さてどうしようか、と事務所を出て、なんとなく光悦でも観に行こうかと歩き始める。本屋に出くわす。こういうときは、一冊なにかあった方がいいが、昼食前で、空腹である。
本は、迷い始めると、時間がかかる。どうしようか、と思いつつ入ったら、なんと、宮沢章夫の遺作が棚に刺さっていた。これは買わない手はない。

歩きながら読み、読みながら歩く。遺作の宮沢章夫は、相変わらず、笑わずにはいられない文章だった。
亡くなる直前まで、人間を笑かす文章を書いていたんだなぁ。いいなぁ。やっぱりこの人は、自分にとっての、永遠のアイドルである。
こんなふうに、人を笑かしたかった。どうも、自分は、そういうものが、書けない。なぜなんだろう。自分の文章には、常に、怒気があるのだ。

お昼ご飯に、饂飩を食べた。

お稲荷も、お握りも、ノンアルも置かない。それが根の津であった。

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