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初めて遊ぶボードゲームはカタンでいいの?

 ボードゲームに興味があるであろう皆さん。どうも、杳竺です。
 超名作にして傑作のボードゲーム『カタン』はご存じの方が多いと思われます。ボードゲームをやったことがない方でも聞いたことはあるんじゃないでしょうか?

 この記事では実際にプレイしたことがない方に向けて、カタンとは一体どういうものなのか。プレイする価値があるのかどうかについてお話ししていきます。興味がある方は実際に購入してみるか、ボードゲームカフェで遊んでみてください。では、まいりましょう。

カタン

 日本での呼び名は『カタンの開拓者たち』という名前で売られていました。ただ最近は『カタン』もしくは『catan』表記になっているので、分からない方もいらっしゃるかもしれません。

概要

 このゲームを簡単に説明させていただきます。
 無人島を見つけた開拓者たちがその資源豊かな島をカタンと名付けました。最も発展に貢献した者が盟主となり、島を治めることを目指します。

 ゲーム中では、まず始めに2つのサイコロを振ります。出た目のマスにある資源を取り、さまざまな行動をします。建築物を建てたり、称号を貰ったり、発展と呼ばれるアクションをして勝利点を獲得する等のことができます。誰かが勝利点10点以上を獲得したらゲーム終了となり、そしてゲームの勝者となります。

 カタンは1995年にドイツ年間ゲーム賞で大賞を受賞しています。このゲーム賞はボードゲーム最高峰のコンクールです。その年におけるボードゲームの顔であり、一番面白いゲームである証明に他なりません。
 作者はクラウス・トイバーというドイツの男性です。カタン以外にも『バルバロッサ』『レーベンヘルツ』等の有名なボードゲームを作りました。ボードゲーム業界に大きく貢献したことは言うまでもありません。しかし、残念なことに病のため2023年4月に逝去されました。

 本当にざっくり説明すると、こんな感じです。

カタンは面白いのか?

 結論から申し上げますと、面白いです。超面白いです。
 私の初めて遊んだボードゲームがまさしくカタンでした。ドハマりしたのもカタンから始まっています。私以外の知り合いの方でも、カタンを切っ掛けにボードゲームがやるようになった方がたくさんおられます。ですので、カタンが名作と呼ばれる所以も納得できるのではないでしょうか。

初めて遊ぶ時はカタンで大丈夫?

 私は初めての海外ボードゲームはたまたまカタンでした。
 しかし、初心者の方にカタンはおすすめできません
 理由としまして2つありますので、説明していきます。

実力の差が出てしまう
1つ目に実力の差が顕著に出てしまう点が挙げられます。
 これは全てのことに言えることですが、人には向き不向きがあります。ボードゲームではルールの理解度となります。
 一度のルール説明で大体理解できる方、何回かゲームを繰り返しやらないと分からない方、そもそもチンプンカンプンで分かっていない方。
 未経験者同士であっても、ルールの理解度で負けてしまいます
 ルールの理解度の高い人がぼろ勝ちし、ルールの理解度が低い人は4点しか取れなかったという場面を何度も見てきました。
 ルールをちゃんと理解している人は「もう一回やろ!」となるのですが、負けた側は「違うゲームにしたい」と両者の落差がよく起こります。
 もしも、わいわい楽しめるパーティゲームであったのであれば、勝っても負けても平和に終わるでしょう。しかし、カタンは明確な勝ち負けを決めなくてはなりません。ですので、初めて遊ぶ方には苦い思い出になるかもしれないのです。

妨害行為
 次に2つ目の理由は、相手の妨害ができる点です。
 先ほどの説明には載せなかったのですが、盗賊と呼ばれる駒が存在します。盗賊が置かれている間は資源が取れなくなり、さらに盗賊を置かれた後に資源を1つ奪われます。そうすることで他の人の足を引っ張ったり、嫌がらせができるルールがあるのです。
 思うような展開にならず、やりたいことができないことは強いストレスを生みます。最初のうちをワイワイできるのですが、終盤へと向かっていくうちにギスギスし始めます。言葉や声では笑っていても、表情は硬くなっている方は多いと私は思っています。最終的に買った方も、負けた方も、プレイ後に爽快感が一切ありません。まさにお通夜の空気になることがあります。

 私自身このルールは結構好きなんです。嫌がらせをするのも、されるのもボードゲームの魅力の1つなので、無問題と勝手に判断しています。しかし、勝負に勝ちたい方や妨害を極端に嫌う方には合わないみたいです。ですので、カタンにおける盗賊の役割はボードゲーマーの中でも賛否両論があると個人的に感じています。

結論ーーーある程度経験を積んでからの方が面白い

 私はカタンをするなとは言っていません。
 むしろボードゲームにハマった方は一度は経験するべき代物です。ですが、まず始めにやるゲーム向けではないのです。他のボードゲームに慣れてからやってみましょう。このゲームが今も尚語り継がれている名作といわれている理由が分かるはずです。

カタンで失敗した話

 ここまで、カタンの簡単な説明と初めてのボードゲームでカタンをおすすめしない理由を説明しました。ここからは私の失敗談を話せていただきますので、付き合っていただけると幸いです。

 私はボードゲームをカタンから始めたので、最初の一年は初めてボードゲームに触れる友人ともカタンをしました。しかし、その後にまたボードゲームをしようと誘っても「予定が入ってて、ごめん」と断られていました。
 数年後、久しぶりに会った際にボードゲームをする機会が恵まれました。友人達も終始楽しそうにしていて「次はどんなの?」と催促されるくらいでした。無事にその日のボードゲームを楽しく終え、帰り支度をしてる時にふと聞いてみたのです。

「今日は楽しかった?」
「うん、全部面白かった。またあのゲーム出てくると思った」
「カタンのこと?」
「それ、ちょっと面白さが分かんなくてさ。つまんなかった。でも今日みたいなのくらいがちょうど良かったから、またやろうよ」

 私はそこで思いました。私が心の底から面白いと思っているゲームでも、面白いとは思わない人が居ることに衝撃を受けました。人の価値観によって、面白さの基準が変わるので至極当然のことです。しかし、本当にショックだったことを今も鮮明に覚えています。
 そこでやっとボードゲームを普段やらない人には、ボードゲーマーが持つ基準で一緒に遊んではいけないのだと学びました。それから普段やらない人とボードゲームをする時は、どれくらいのレベルなら大丈夫そうかを判断するようになりました。

 失敗したのは私のルール説明が下手だったのが原因かもしれません。その友人にはカタンが合わなかっただけかもしれません。ですが、なにはともあれ現在は年に1.2回の頻度でボードゲームをするようになりました。
 友人がボードゲーム嫌いにならずに済んで良かったです。

 こういった経験から、初心者にカタンを薦めることは無くなりました。

最後に

 あれこれと書いてきましたが、本当にカタンがやりたければやってみてください。こればっかりは遊んでみないことには分からないことだからです。
 あくまでも私の見解に過ぎませんので、鵜呑みになさらないでください。

 ここまで読んでいただきありがとうございました。
 是非一度はカタンを遊んでみてください。それでは。

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