マスの数字

自分の基本的な立ち位置は演劇界だと思っている。でも、世の人に最も認識されているのは「もののけ姫のアシタカ」である。どこに出しても通じる名刺を一枚いただいているのは本当にありがたいことである。

で、その「もののけ姫」の地上波放送が先週の金曜日にあって、8回目の放送にかかわらず20%を超えたそうだ。それはもちろん作品の素晴らしさ以外のなにものでもないのだけど、それは置いといてこの 数字 を考えてみた。

映画と演劇の数字を比べるなど意味のない愚かな行為なのだが、あえて。

日本の人口をざっくり1億3000万人とすると、先週の金曜日に「もののけ姫」を観た人は2600万人ということになる。2600万人  だ。 これを東京渋谷のシアターコクーンで考えると、キャパが800弱だから、コクーンで3万5千ステージ分の動員ということ。

観客数で大ヒット映画を超えようとしている演劇プロデューサーなどいやしないのは分かっているが、数を具体的に出してみるとやはり圧倒される。

もちろん、だからといって芝居は映画に勝てない とかいう話では全くない。観客へのアプローチが根本的に違うのだから、どっちが と比べるものではないのだ。ちょっと数字の事を考えてみただけ。



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