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OpenAI Japanにあった記者が本当に欲しかったDX

こんにちは。Tech Insiderという仕事や生活に役立つテックメディアをしている小林優多郎(ゆうこば)と申します。

記者という仕事は、あまり内容が広く知られているものではないですが、基本的には企業や個人を取材して、Webの記事にまとめています。

今週は、月曜日に「ChatGPT」などを開発するOpenAIの日本法人設立会見に伺いました。当日は現地からライブツイート(ライブポスト?)をしていたのですが、非常に反響があり、関心度の高さを肌で感じました。

発表の内容は、日本法人の今後の活動と、日本語に特化したGPT-4カスタムモデルの予告がメインでした。

ただ、振り返ってみると「あれは本当によかった」と感じる内容がもう1つありました。

それは、会場(ホテルの宴会場)に入る際の受付です。

実はXのポストにも写っているのですが、受付のカメラに対してメールで受け取ったQRコードをかざすだけだったんです。飛行機の搭乗時などと同じです。QRコードなので紙に印刷してきても、スマホで表示してもOK。

「なんだそれだけか」という感想も聞こえてきそうですが、テック記者13年目の自分の印象だと、現在も受付方法のほとんどは「名刺を渡す」「なければ記帳する」です

取材する側としては名刺を渡すだけで済むわけで、そんなに苦労はないように見えます。

けれど、渡したあとは受付の方は、印刷した出席者名簿やPCに表示したExcelなどから名刺に印刷された名前を見つけ出し、出席を示すチェックをつける……場合によってはそれからリリースなどの資料やプレスパスを渡す、といった作業が待っています。

小林なんて名前はよくあるので、受付の方が探すのに苦労しているのをよく見かけます。それを待つ自分、自分が終わるのを待っている後ろの人も……その時間は若干ソワソワしている気がします。

「QRコードをかざして通るだけ」という受付方法は、単純ながらマルっと解決してくれたわけです。

後日聞いてみると、受付のQRコード化は日本の広報担当主導だったとのこと。「(記者会見では)受付に一番リソースがかかる」という課題感からのチャレンジだったそうです。

AIとは全く関係のない施策ではありますが、「DX(デジタルトランスフォーメーション)推進」を謳う、もしくは担う企業はこうした目の前の作業効率化もぜひ進めてほしいと思いました。

そのためには記者側も案内が来たら、正確かつ速やかにフォーム等に入力する必要がありそうですが。

※一部誤字を修正しました。(2024年4月20日17:05)

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