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犬山市、織田有楽斎の茶室「如庵」を拝見してきました。

先日、愛知県犬山市に出向いた際、安土桃山時代の大茶人、織田有楽斎が製作した茶室、
「如庵」
を見物してきました。
敷地には立ち入れないので、外観のみです。

犬山城の近く、坂道をくだった場所にある「有楽苑」という施設に移築され保存されています。

通常は非公開ですが、特別公開日に予約を入れると内部を拝見することができます。
京都の建仁寺にレプリカがあるので、そちらを見るのが予定を合わせやすいですね。

庭には有楽斎好みの井筒と、釜山海という銘を持つ手水鉢があります。
朝鮮出兵の際、加藤清正が持ち帰ってきたという由来がありますが、本当なんでしょうか。

まず、全体を見て思うのは、
「小さい」
ということ。
そして、
「400年前の物とは思えないほど状態がいい」
ことです。
木造建築は人の手を入れないとすぐに朽ちるので、歴代の所有者がよほど心がけて保存しないと、この状態は保てないです。

入り口に使われている柱や、窓枠にはめられている竹は、近くで見ると虫食いの跡やヒビが目立つのですが、あえて新しい素材には入れ替えず、当時の物を使い続けるところに日本的な感覚があるなあと思いました。
仏像や寺院も、修復するのに元の素材を使い続けて
「寂び」
た雰囲気を残しますよね笑
当時の状態を復元するなら、彩色しないといけないのですが。

有楽苑で見つけて面白かったのは、これ。

手水鉢の下に底に穴をあけた甕を伏せておいて、水滴が垂れるようにした装置です。
音が反響して、鉄琴のような音がします。
造園と建築の才で知られた小堀遠州が発明したそうで、文章で仕組みを説明されてもピンとこなかったのが、実物を見て
「これなのか!」
と、納得です。
おしゃれですねぇ…。
やっぱり、感性が独特な人物で興味深い。

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