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茶道を勉強したら、すっかり戦国時代ファンになりました。私の推し武将は小堀遠州☺️

ごきげんよろしゅうございます。
最近は茶道の稽古をしていることもあり、茶の湯の世界を知ることにハマっています。
特に歴史。

お茶人はキャラ立ちしている人が多く、千利休と豊臣秀吉の愛憎半ばするきわどいパワーバランスを知ってしまうと、もはや沼…。
利害の対立だけでなく、主義や美学の衝突が起きると、どちらかが倒れるまでこじれて折り合いがつかないものです。

似た事例をあげるなら、フランス皇帝のナポレオン・ボナパルトと、政権下で外交を担当したタレーラン。
政治ではお互いを必要として補完しあっていたのに、絶対に友達にはなれない男とお互い内心は嫌っていただろうなぁ、と思います。

率直に言うなら、利休は秀吉のことは嫌いだったのでしょう。
でも、天下の茶人として出世するには必要な人物。
個人的な感情はおいて、根が真面目なのできっちりと仕事はする。
秀吉のほうも最初は利休を尊敬し立てているし、内心思うところがあっても利用価値があるうちは顔に出さずにいたのを、政権が固まってきたので口実を作ってバッサリ、だったのかもしれないですね。
そう考えてみると、いくさで手柄を立てて歴史に名を残す武将よりも、知名度がなくてもしっかり実績はあって、時流に沿ってサバイブできる人を見習いたいなあ、と思います。

中国の歴史を見ていても、王朝が変わる時は支配者層は滅ぼされますが、官僚グループは次の王朝に吸収されて、主君を変えて引き続き宮仕えをしています。
漢王朝の時代だったか、ある武将の母が息子に、
「華々しいことは人に譲り、お前は人の後ろについて使っていただく立場になりなさい」
と、言い聞かせたというエピソードがありました。
謙虚に生きろという意味ではなくて、人の恨みの的になったり責任を取らされて破滅するから目立つな、実務に徹すればトップが変わっても無事でいられる、というサバイバルの心得ですね笑
これは現代でも活きる処世術ではないか、と思います。

時流に従って生きるのは、大河ドラマの主役になるような華々しさはなくても、十分に評価にされるべきことだと信じている私にとって、戦国〜江戸時代初期の武将
「小堀遠州」
は、後世の評価は地味でも、行政官としての手腕とアーティストとしての才能が両立した理想的な人物です。



武将というよりは、建築と造園に功績があり、茶道遠州流を興した人物として有名ですね。

徳川幕府の茶道指南役として、三代将軍家光を茶の湯で接待する大役を勤める一方で、フランスの庭園を連想させる思い切ったデザインの庭園を作る振り切りがいい!

小堀遠州作の庭園は、古来の日本庭園とは一風変わっていて空間の取り方が独特…。
なんでここに直線や平面を置くんだろう?
なんで3D展開させるんだろう?
と、悩まされます笑

海外から焼き物を取り寄せたり、茶席での懐石に赤ワインを振る舞う人なので、宣教師や商人を経由してヨーロッパの造園技術の知識を得ていてもおかしくないのですよね。
もし遠州公が現代にいたら、スタイリッシュな感性を活かして工業デザイナーになっていたかもしれない。
フェラーリ のカーデザインとか適任だろうなあと妄想していたのですが、小堀遠州の着用した甲冑がまさにスタイリッシュで格好よかった!

シンプルで、全体の流れるようなラインが美しい!
目立つことを狙って奇抜で派手なデザインの甲冑が多いなか、BMWばりに紺色で全体をまとめたこれは、すっきりとオシャレ。
しかも腕と小手には、家紋の花輪違紋を彫金と七宝であしらった飾り金具。
紺色に赤みがかったゴールドを組み合わせるなんて、オシャレすぎます。
ちょっとモビルスーツに見えてきた…。

奇抜、派手、重厚、華麗、いろんな趣向の甲冑があるなかで、
「スタイリッシュ」
でまとめてみせた小堀遠州、やっぱり好き。
茶道のお稽古を続けて茶名拝受を達成したら、お祝いに紺色と金でまとめた帯を誂えるぞ、と決心しました。
楽しみが増えてよかった。
勉強するって、世界が広がっていいですね。

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