ガミガモ

アイコンは若かりし頃の自分です。パートを二つ掛け持ちしている男です。 小五の時に「ネ…

ガミガモ

アイコンは若かりし頃の自分です。パートを二つ掛け持ちしている男です。 小五の時に「ネス湖の恐竜見たいな、見たいな、あー見たい、絶対見たい」というふざけて書いた詩を担任の先生に絶賛されてから、詩を書くようになりました。

最近の記事

車線変更

大きな出来事じゃなく 横すべりみたいに 人生が車線変更するような時は 前ぶれやサインが幾つもある それが今 だけど じっくり思い出して ゆっくり考えてみると 前ぶれもサインも 自分で作り出してた そういうことなんだと 今になって やっと気付いた きっとこれが ベストのタイミング ということなんだろう

    • 特別な日

      君と初めて会ったのは 四月のこんないい天気の日だった 僕はカウンターの中にいて お客の君は目の前の椅子に座って 何を注文されたのかはもう 君も僕も覚えていない きっと最初の三年くらいまでは お互いしっかり覚えていて 七年くらいしたら 覚えている君が忘れている僕を やわらかくなじって笑い合った 十五年もすれば 君は子育てに忙しくて 話題にも上らなくなった そして出合って三十三年目の今日 君の好きなドーナツを買って 子供たちに昔話をしようと思う

      • 屋上で空を#50

        まだらグレイの空 白が多過ぎて眩しい 遠くで船の汽笛 もっと遠くで飛行機の音 すぐ近くで鳥の声 不思議だな 空はこんなにグレイなのに 目を瞑れば瞼の裏に色んな色が 現れては消える さっき長男が作った昼ご飯に 色んな味を混ぜ過ぎ 足してばかりじゃだめ 引くことを覚えないと なんて偉そうに言ったけど 僕自身にも言ってた 素直に耳を傾けた君は すごいなと思う

        • ロールプレイングゲーム

          マイナスをゼロに 戻してくれる人がいる 気持ちが没んでいても 顔を見るだけで こわばっていた身体が 軟らかくなる ゼロをプラスに してくれる人もいる なんてない一日でも 同じ場所にいるだけで 元気をもらって 一歩前に出る気持になる 勿論それらの逆の人もいて その辺をうろうろしているから まるでロールプレイングゲーム 自分の役柄は何なんだろう

          オーバーワーク

          筋トレやウォーキングをして やり過ぎてしまって 疲れてしまって止めてしまう 今まで何度も繰り返して 学習能力の無さを痛感 でも痛さは すぐに忘れてしまう そして今回 疲れてしまう前に気付いた 今なら頻度を減らして ずっと続けられるのでは? 今までの自分を 越えるチャンスなのでは? でも ?をいっぱい使って 考えすぎるのも 今まで何度も繰り返して 来たよね

          オーバーワーク

          新しい朝

          夜中に目が覚めると なんだか外が明るく 幻想的な気持ちが湧き上がって 外に出てみると 雨が上がったばかりの濡れた道に 街灯の明かりが反射していた 物理的にはそうなんだろう だけど僕には地球が 深呼吸をしてるように思えて それは地球が疲れたとか ストレスが溜まったとかを 解消しようとしてるんじゃないかと それなら僕も深呼吸をと 吐いて吸って吐いた そして眠って目覚めた朝は なんだか新しい朝だった

          新しい朝

          団子の力

          しっかりと曇った昼下がり 園芸をするには丁度いい 僕は古い土を ふるいにかけていた この作業は無心になれて 時が止まる 突然 妻が団子を食べたいと言って 買いに出かけた 彼女の行動力は こんな時にこそ発揮される 帰って来た時の嬉しそうな顔は ここ最近は見てなかった顔だ 団子の力は恐ろしい そういえば昔 ピカピカの泥団子を作って 子供たちに凄いなお父さんと言われた 僕はとても嬉しそうな顔を していたに違いない

          団子の力

          こぼれ種

          この人は どうしてこんなに元気なんだろう 尋ねてみても この人にとってはそれが普通だから 自覚はないだろう でもどうしてだろうと思いながら 接しているだけで元気を貰えてる そうだ 帰りに花苗を買いに行こう そう思えたのはきっと 元気のこぼれ種のおかげだ 色々目移りしながら30分迷って ポーチュラカの花苗を二株買った 花が咲いたら 誰に見せようか

          こぼれ種

          とろっとろ

          お昼ご飯に あんかけチャーハンを作った君は 「失敗したよ〜。あんがチャーハンに 染み込んじゃった」 そして夜 君は再度あんかけチャーハンに チャレンジしようとキッキンに立った 「ちょっと待って、それ小麦粉やん」 「えっ?」 妻に指摘された君 謎は解けた 君が昼に作ったあんは 片栗粉だと思って小麦粉を使っていた 晩ごはんは とろっとろのあんがかかった チャーハンをいただきました。 ※長男はお昼には自分のご飯を作り、 夜は家族全員のご飯を作ってくれました。 ご馳走

          とろっとろ

          今は

          土いじりが好きなので 前世はダンゴムシだったと思う 前屈はわりと得意だし ちょこまか動くハサミムシだったら 嫌だなと思う 職場でやたらと無駄に ちょこまか動く人がいる 無害なんだけど ペースを乱される 話をすればするほど 分かり合えない人だと思う だからといって 腹をかかえて背を向けることはしない 今は にんげんだもの

          楽しみ

          「私は言うことはキツイけど」 心はあったかいよ」 外国籍のその人は 自己紹介の時に言った その後の付き合いで キツイとは思わないけど ハッキリと自己主張する様は 見ていて気持ちいい 自分にはない資質に 尊敬と憧れも感じている そしてそのことは 自分の本質を見つめ直すきっかけに なるだろうと予測している その人を通じての自分の観察は 楽しみでしょうがない

          三角関数

          君はとんでもない困難に 立ち向かっていた その課題は明日までに 提出しなければならないのに 三角関数の解き方がまだ霧の中だった どれどれと問題を見ると 字が小さくて見えない 虫眼鏡で見てみると字は読めたけど 問題の答えは全く解らなかった だけど考え方を教える事は出来る 「この公式を代入して・・・・」 「あっ、解った。ありがとう」 まだ何もしてないけど 自分で解決したならいいか それにしても高2の数学は 僕にはもう無理だな

          三角関数

          螺旋

          習慣に慣れてしまうと あんなに求めていたことなのに 疑ってしまう この方向でいいのか この頻度でいいのか もっといい方法はないのか 疲れたと思うときは 本当に疲れているのか 本当は疲れたがっているのかを 慎重に見極めないと なんでも疑ってしまう時は 信じるものを忘れてしまっている 信じるものを見つける為に 習慣を作り出したのに これが螺旋の ふた周り目だったらいいけど

          きなこ餅

          ナイショだけど 妻の洗顔フォームやトリートメントを こっそり使うことがある なんだか今日はやけに泡立つなと 思いながらトリートメントを流すと 髪がギシギシする まあいいかと顔を洗おうと 洗顔フォームに手を伸ばした時に 間違って洗顔フォームを 髪につけていたと気付いた ああ やってしまったな でも問題は洗顔フォームを トリートメントのように沢山 使ってしまったこと それでなくてもこっそり使ってるのに 洗顔フォームを沢山使ったと 妻が知ったらなんて言われるか 言うか言

          きなこ餅

          分身

          何気なく褒めた言葉にその人は 「そう?嬉しい」と小さく言った 不思議だけど 褒めた僕の方が 褒められたような気分になった その人の分身が現れて よく褒めたね偉いねと 言われてるような気分 褒めるっていうのは同時に 褒められてるって いうことなのだろうか 僕の分身も現れて 嬉しいって言ってくれてありがとう 僕も嬉しいよって ちゃんと伝えてくれたかな

          おだやかな風

          そして僕は すべての窓を閉める 風に吹かれ過ぎると 心は迷子になって 欲望だけの人間になってしまう そして深呼吸をしたら どこかひとつの窓を 少しだけ開こう それだけで空間はゆらいで おだやかな風になる

          おだやかな風