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有給休暇②

寝室の窓から見上げる
窓枠に切り取られた雲は
すぐに何処かへ行ってしまう

無言で入って来た掃除機は
暴走族のように床を踏み鳴らす

背中側にやって来た爆音は
背骨をひとつずつ剥がしていって
思考は完全に止まってしまった

こんな時は
黙ってじっと耐えるのが一番だ

吸引力と排気音は比例するのだなと
思っているうちにキューンと
排気音が止まりグルグルグルと
電源コードが巻き取られる

窓枠の雲は音もなく
ゆっくりと動いていた

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