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大きな紙袋

ぽつりぽつりの雨だった
急いで歩くことはない
なのにかなり早く着いてしまった

君は大きな紙袋を持って
驚いた顔で僕を見た

きっと自分の方が
早く着くと思っていたのだろう

すっかり予定が狂った君は
次の案を考えているから
僕に黙っていて欲しいらしい

そんな事を知らない僕は
紙袋を覗き込んで
君の全てを台無しにしてしまった

それからの君は
そういうことをしなくなり
少しずつ僕に染まっていった

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