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かざした手から。

理性ではなく、

思考でもなく、

心に選ばせる。


今にも消えてしまいそうな弱々しく灯る火。


空気の流れだけで消えてしまいそうなほど。


これまでの私なら

フッ…と息を吹きかけた。


それは、

私の恐怖心がそうさせたの。


いつもその火は消えてしまうから

いっそのこと、私が消すの。


そして、

胸の中に張り詰めた緊張をほぐすの。


これで全部、終わり。


それがいつもの私。




だから、

心に問いかけるの。


本当はどうしたいの?


と。


すると、


早くしないと消えちゃうよ?


と言うの。



焦った私は思わずその火に

手を差し伸べて

揺らぐ火を消さないように

手をかざすの。


そうしたら、

その火はとても優しくて

この掌を通して

私を温めた。



こんなに優しい火が、

いつの日もここにあったなんて

柔らかい感情が溢れて流れ出た。



嬉しくて

切なくて

心が震えた。


会いたい。

素直にそう思った。


私たちは迷っていた。

戸惑いがあった。


踏み込み方がわからずに

悶々とした時間を過ごした。


この時やっと、

道が拓けた。


シンプルに生きよう。


苦しい時は苦しいと言おう。

嬉しい事、楽しい事は共有しよう。



私は思う。

答えを急ぎたくなるけれど

今の私たちには最善の答えなど出せない。


焦ればまた、

同じことの繰り返しで

互いに傷つくだけ。


勢いだけで

今を作れば

きっとまた

悶々とするだけ。



今じゃなくていい。

だから

しっかり今を重ねていこう。


求めるままに。

感じるままに。

ただ素直に、

ただ真っ直ぐに。


横に置き去りにしたもの。

この20年、

私たちはそうして悪戯に泥の投げ合いをしてきたから

違う選択をしたい。


今回こそは、

互いに納得いく場所を求めたい。


親友なのか

相棒なのか。


ずっとずっと好きなんよ。

その文字が、

キミの声で聴こえてくる。


何百キロ離れていても

繋がっていると感じれる。



タイミングは良いように思えないけど

きっとこれがベストタイミングだったんだろう。



あんなにちっぽけだった少年が

あんなにやさぐれた少女が

求めたり

突き放したり

繰り返して今、

素直に向き合おうとしてる。


とても愛おしい。

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