クリーム2

ありがとう ぼくのワンダフルな12年と11ケ月~天国からのメッセージ~ ⑤

この物語は脳炎という病気にかかってしまったクリームとしんペー家族の闘病生活を書いたものです。ペットを飼っている方に何か感じてもらえると嬉しいなと思います。

一気に全部書いてしまうと長くなるので、1章ずつ話を書いていきますね。
今回は「宣告~涙…そして決意~」です。
ここから物語は大きく変わっていきます。どのような病気なのかも明かされますので注目してください。

【前回までのお話】
1章 お母さんとの別れ
2章 ペットショップへお引越し
3章 運命の出会い
4章 発病

 宣告~涙…そして決意~

ぼくの体の異変から考えられる病気に【脳炎】が疑われ、思い切ってMRI検査をすることになった。MRI検査は全身麻酔をするので、終わって出てきたぼくは疲れきっていた。お母さんは看護師さんから受け取ったぼくを優しく抱っこして
「よくがんばったな。えらかったな。」と、いっぱいいっぱいほめてくれた。
「やっとお母さんのところに戻ってこれた~。」とぼくはホッとした。
そんなぼくを抱っこしながら、お母さんは「どうか脳の病気でありませんように。。。」という祈りの気持ちと「やはり脳の病気かもしれない。」という覚悟の気持ちが入り混じり、とても複雑な気持ちで診察の結果を待っていた。
ドキドキしているお母さんの心臓の音が抱っこされているぼくの体にも伝わってきていた。

 それから間もなく、先生の説明が始まった。すると、みるみるうちにお母さんの目から涙があふれて、ポロポロ流れ落ちた。
麻酔から完全にさめていないボーっとしているぼくにも、お母さんの様子からただごとではないことは理解できた。
残念ながら、ぼくの脳にはすでに5ヶ所炎症が起こっていた。
とても難しい進行性の病気のため治ることはない。辛い辛い宣告を受けた。
お母さんは説明が終わると涙をふいて、こう言った。
「これからどんな状況になっていくかわかりませんが、病気としっかり向き合って、この子と一緒に頑張って生きたいと思います。よろしくお願いします。」と・・・
ぼくは、「お母さん悲しませてごめんね。」という気持ちと、「ぼくのことをこんなにも大切に思ってくれてありがとう。」という気持ちでいっぱいになった。
そして、「病気に負けず一日でも長く家族のみんなと一緒に過ごしたい!!」と心に強く思ったんだ!!
「ぼく、がんばる!!」って。



5章「宣告~涙…そして決意~」はここまでです。
ついにクリームは脳炎という病に侵されていることがわかりました。

クリームと病気に立ち向かうと心に決めたお母さんでしたが、三輪家のみんなはどういった反応を示すのでしょうか。

次回6章「闘病生活(発症から2年半 9才から12才の頃)」です。
お楽しみに(^_-)-☆






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