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写真のコラム

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写真について、私の考え方、想っていることを書いています。 写真が好きな方や興味がある方の参考にあれば幸いです。
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記事一覧

レンズ付きフィルムで年末年始

Kodakのレンズ付きフィルム「Fun Saver(ファンセーバー)」で、年末年始を撮りました。 年末は、恒例の年末ライブに家族で行った時に泊まったホテルの写真。 Kodakの「Fun Saver」に入っているフィルムはISO800なので、適度に粗い粒状感が素敵です。朝のホテルの部屋の気だるい雰囲気が良いです。 デジタルカメラは四角いマス目で光をとらえますが、フィルムは銀粒子の丸というか球で光をとらえています。だから、柔らかいのかなぁなんて勝手に思っています。 あとは、レン

冬の景色、冬の色

冬の空は美しいなぁ 奥羽山脈を超えてくる雪雲の塊が、山の上に迫り上がってきて、山々と空に雪煙のヴェールをフワッとかける。 そこに、夕陽の色が融けて、金色やオレンジ色や赤色に揺らめく。 その上の空は、どこまでも青く、高く高く澄んで、ピーンッと張り詰めている。 青、紺、白、黒、灰、緋、橙、黄、赤。いろんな色が沢山あるのに、冬の景色はなぜかカラフルな感じはしない。 その代わり、光が優しく低いから、トーンが豊かでとてもグラデーションに富んでいる。 そんな冬の景色が、空気が、わたしな

写真1枚解説 その2「雨を撮る」

雨の撮り方 いろいろ書き方など悩んでいるうちに、わたしの街では雪が降ってしまいましたが、、、。今回は「雨」です。 雨って、意外と撮るの難しいんですよ。わたしはそう思ってます。 パラパラと弱い雨だと肉眼では見えるけど、画像や映像ではなかなかうまく捉えることができないのです。 さて、ではどうするのか? 上の写真を例に解説して見ましょう! まず、ある程度の強さの雨であることが必要です。雨粒も大きい方が良いです。霧雨なんてただのボヤーっとした風景写真になってしまいます。 雨を撮

「写真1枚解説」その1「霜の朝」

どこまで続くか、シリーズ記事をはじめてみます。 写真は撮影した人の「好き」や「興味」「関心」の表現だとわたしは考えています。 そこで、わたし自身の写真一枚を例に、何が好きで、何に興味を持ってどのように見せたかったのかを解説して、皆さんの写真撮影のヒントにでもなれば良いなぁなんて思っています。 今年初めての氷点下の朝。枯れ葉に付いた霜をグッと寄って撮影しました。 まず1点目のポイントは、霜はとても細かいのでしっかり寄って撮って、霜一本一本の氷の結晶がしっかり映るようにしました

写真というコトバ

わたしが見た、私が感じた世界。それらは、当たり前だけど、他の人にはわからない。 人は自分の見て感じた世界しか、わからない。他の人も、自分と同じように感じているように思い込んでいまい勝ちですが、認知(世界をどう見て感じるか)は、人それぞれ。 例えば、わたしは「色弱」という軽度の「色覚異常」があるので、空にかかる虹が2〜3色にしか見えません。女性は、一般的に男性よりも色覚が優れているそうです。きっとたくさんの色が見えるのでしょうね。 この様に、感じたことを表現することで、初めて

普通のありがたさ

毎日行くところがある。やることがある。という当たり前のことを太感じました。 それは実は、ありがたいことだ。同時に辛さにもなる。 2度の病気休職とそれによる離職、再就職活動を経験し、そのことのありがたさ、大変さをしみじみ感じる。 写真でも撮らせてくれる被写体がある。見ていただく。届けられる相手が居る事はありがたいなぁ。 何事でも、大抵のことは相手がいて成り立ちますよね。 そして、何事も良い面だけでなく、良くない面もある。せっかくなら、良い面に目を向けて行けるようにしたいですね。

欲しいカメラ(写真機偏愛症候群)

現在41台のカメラを持っているのですが、、、、。まぁ多い方ですよね。多分。カメラの数にしては、おかしい感じしますねぇ、、、。多分。 それでも、まだまだ欲しいカメラがあるんです。沢山あるんです。 困ったモノです。 欲しいカメラをざっとリストアップしてみよう。 フィルムカメラ編ライカ M3 ライカM6 ハッセルブラッド500CM ローライフレックス 2.8F ローライ35 プラウベルマキナ67Ⅱ 富士フイルム TX-2 FUJICA GS645 FUJICA

トンボとか山とか秋の写真

秋の空に赤トンボが飛んでいるのはいいなぁ そして秋は空気が澄んでいて空がキレイですねぇ 秋冬は、光もとても良いです。太陽高度下がって影が長くなって、陰影が濃くなって景色の立体感が増して、朝夕の景色はよりドラマチックになります。 秋の夕日や残照の空、紅葉、赤とんぼ、風に揺れるススキ、、、etc すばらしい被写体ばかりの季節です。 秋の紅葉は、春の桜や梅に並ぶ日本らしい被写体の一つでは無いでしょうか。 今回の作例には無いですが、首を垂れる稲やススキや柿の実がたくさんついた柿の

被写界深度

「被写界深度」難しい言葉ですが、簡単にいうと、ピントの合う範囲の広さ狭さと言えば良いでしょうか。 風景写真などでは、手前から遠景まで写真全体にピントの合った、被写界深度の深い(ピント範囲が広い)写真が多いです。ポートレートや花の写真では、自分の目のあたりや花のめしべ周辺だけにピントの合ったとても被写界深度が浅い(ピントの範囲が狭い)写真が多いです。 写真は意外と目で見た通りには写らないので、構図で面線の整理をしたり、レンズの望遠や広角の効果を利用して遠近感をコントロールしたり

月光写真

独身時代、山々に雪が積もると、月光を受けて濃紺の夜空に白く浮かび上がる峰を撮りに、夜な夜な出かけていた時期がありました。 冬に澄んだ空気と冴え渡る月夜空、その中で白く淡い輝きを放つ雪の岩手山を眺めるのはとてもすばらしい時間でした。 時には真冬の夜中、沢に立ち込んで三脚を立て谷に月明かりが差し込むタイミングを狙って月光での滝の撮影もしました。気温が氷点下8度ほどだったので、沢の水の中の方が温かいような気がしました。 12月末のあるダム湖。厳冬期は全面結氷してしまうけど、年末

レンズは目の延長になる。

写真家のハービー・山口さんの著書 「良い写真とは?」〜撮る人が心に刻む108のことば〜 の中の以下のような文が目にとまった。 そんな写真が撮りたいなぁ でも、きっと狙っていたらそう言う写真にならないでしょうね。 出来上がった写真が、結果的良そうなると言うことなんだろうなぁ。 人間力を磨かなくては、そんな写真は撮れない気がします。表現物には、制作者の人格が宿るとわたしも思うのです。 だからこそ、写真は魅力的なんだと思います。撮った写真に人格が宿らないなら、AIが作った画像で

撮ることは見ること、見ることは知ること

写真を撮る事ってどういうことでしょう? ただ闇雲に、何かに適当にレンズを向けてシャッターを切る訳じゃないですよねぇ。わたしがやっている「写真教室」では、「あなたの写真はあなたの『好き』の集まりです」とお話ししています。好きなモノ、心引かれるモノ、心が動いたとき、遺しておきたいなぁ、誰かに見せたいなぁって、何か感じたときにシャッターを切りますよね。 好きなモノに出会ったときや心が動いた瞬間を撮る時、撮影者はその対象(被写体)をよく観察して、どう写すかを考えて撮影します。 つま

GRⅡもって散歩

秋の夕方。ゴミ出しついでの散歩に「RICOH CRⅡ」を連れていったら、とても楽しかった。 ただの近所の散歩もカメラを持って出かけると、ちょっとした旅になる。どこか目的地や観光地へ行くだけが旅ではないのではないと思います。行程を楽しんだり、新たな発見を喜んだり、目に映る景色を、頬をなでる風を、耳に届く渡り鳥の声を、鼻をくずぐる季節の匂いを味わうのも旅ではないかな? わたしの場合、カメラを持つと少しだけ、身体の感覚の感度が上がる気がします。 写真は、人間が目で見たとおりには写り

コダックの手軽なヤツ

先日、「写ルンです」の仲間たちで紹介したコダックのレンズ付きフィルム「Fua Saver」早速買って撮ってみました。 現像のとき現像に出すときに、フィルムの取り出しを見せてもらいました。 フィルムパトローネの軸にギザギザが付けてあるんですねぇ フィルムパトローネには、Kodak800FILM「for use in Kodak single use camera」とだけ書かれた専用フィルムが入っていました。 カメラ屋さんの店員さんによると、以前のコダックのレンズ付きフィルムよ