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教師として、どのように3学期と向き合うか。その心得を知る。

 もうすぐ3学期が始まります。3学期は1学期や2学期とは大きく違います。この3学期をどのように過ごすかで、1年間の学級としての完成度が大きく変わってくることかと思います。惰性で過ごすこともできる3学期。しかし、ここまで子どもたちとたくさんのことを乗り越え思い出を共有してきた分、次の学年や進学に向けても実りのある3学期にしたいと感じるはず。「どのように教師として3学期を過ごすべきか」今日はその点に焦点を当てて教師としての意識のもち方を中心に書いていこうと思います。

①3学期の特徴を知る

 3学期と1・2学期の違いは簡単に述べましたが、さらに具体的にその違いを考えていきましょう。そもそも1・2学期とは期間が違いますよね。3学期は日数的にも登校する期間がかなり少ないです。1学期や2学期は先行きが読めず、謂わば不安定な中での学級経営をしていたわけですが、3学期はある程度見通しがついています。どうにもこうにも、終わりが見えているので「2学期を終えた時点である程度のゴール」というのも些か間違っていないように感じます。ある年、学級がかなり大変で疲弊した年がありました。しかし、そんな中でも2学期を乗り越えると「あとはどうにでもなる」と安心したのを覚えています。言い方は悪いですが3学期はある程度の惰性でも何だかんだで乗り越えることができます。この期間が短いことを「とりあえず終わらせる」と捉えるか「少しでも成長させて終わらせよう」と捉えるかで1日1日が大きく変わってきます。限られた時間の大切さをまずは意識すべきです。

②3学期を「守・破・離」の考えて捉える

 みなさんさ『守・破・離』の考え方を知っていますか。学級において例えるとまずは守りの時期を意識する。ルールや規律など教師を規範として行動していく。教師ありきの時期ですが、いきなり子供達が自分達で考えて行動できるわけではありません。基礎基本の徹底がとても大切なわけです。次は破る時期になります。今まで型にはめていたものを破ってみる。自分たちで少しずつ行動していくわけです。いきなり全てを任せるわけではなく、少しずつです。そして、3学期には離れることを目指します。言いかえれば子供達が自立していくのです。教師がいなくても自分たちで考えて行動し、生活を送れる。そんな姿を理想としていきます。そのような重要な時期が3学期になります。特に早ければ2学期のうちに離の段階へ進むこともあれば、いつまでたっても守の段階のこともあります。それは学級の実態によって様々なので焦る必要もありません。しかし、できるのであれば3学期には離れる段階までいきたいものです。そのような自立に向かう段階がこの短い3学期だとしたら、教師としての立ち振る舞いも変わってきますよね。

③3学期の過ごし方

 3学期の最大目標であるのは自立です。学年、実態によって自立のゴールはそれぞれ違いますが、自分なりのゴールの姿を設定しましょう。次に考えるのは、そのゴールに向けて3学期に何をしていくのかです。私なりの手順を紹介しようと思います。

①学年の終わりを子供達に意識させる
②自立した理想の姿を伝える
③子供達に任せる
④子供達とフィードバックをする
⑤サイクルをくりかえす

この習慣を続けていきましょう。トライ&エラーが大切です。子どもを信じて任す。そして子どもたちと一緒に振り返り、より良いゴールを目指していくことが大切です。

 細かい内容になりますが、まずは子どもたちと理想のゴール像を共有していくことが必要です。教師が理想のイメージをもっていても子どもたちにそれが伝わっていなければ何の意味もありません。子どもたちにできるだけわかりやすく伝えていく必要があります。私はいつも学級通信などで子どもたちに自分の考えを伝えています。もちろん、子どもたちを前にして熱く語ることも必要です。自分にあった方法を使っていきましょう。そして、子どもを信じて任せるということも重要になります。今までは「まだ無理かな・・・」と諦めていたことも、どんどんチャレンジしていきましょう。子どもを信じるのです。そして一部的でも子どもに任せる。こんな子どもへの信頼がいつかは実るはずです。そして、その行いが上手くいこうがいかなかろうが、振り返りを行う。子どもたちと共に次に向かって思考していくのです。その過程で「離」へ近づいていくのだと思います。信じること教師に必要な資質の1つだと思います。

④3学期をどう過ごす

 あなたはこの3学期をどのように過ごしますか。何より意識が大切です。惰性で過ごすも、意識を高く過ごすもあなた次第というわけです。せっかくここまで努力を重ねていきた事実がある分、もうひと頑張りしてみましょう。きっと、子どもたちと教師自身の成長につながっていくことかと思います。


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