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子どもとの信頼関係が全ての基盤である。そこを無くして、より良い学級は成しえない。

 先日、子どもたちの卒業式を終えました。自分にとって数年ぶりの6年生で苦難することも多かったのですが、最高の1日になりました。
 いつも思うのですが、どの学年を担当していて「最後の日にその1年間の自分自身のふりかえりができる」ということです。今までやってきたこと、子どもたちと関わってきたことがどうであったのか。その総まとめの日が最後の日だということです。もちろん、全てが上手くいく1年間などあり得ません。教師自身も苦悩し、挫折し、紆余曲折しながら1年間を過ごしていくわけです。
 今回感じたのはやはり、子どもと教師をつなぐのは「信頼関係である」ということです。その基盤がないことにはより良い学級も成しえないと感じます。今回は子どもとの信頼関係をテーマに書いていこうと思います。

①信頼があることで

 子どもとの信頼関係があることで、救われることがたくさんあります。例えば1つの指導をとってみても子どもの捉え方は大きく異なります。私自身、同じ指導をしても「教師に怒られた」と感じる子もいれば「先生は自分のために叱ってくれた」と感じる子もいたのを思い出します。そこにあるのは信頼関係が子どもと教師の中に確立されているかどうかであると感じます。要は、そこがなければどれだけ教師の想いを伝えようとも、子どもには伝わらず、逆に違った捉え方をさせてしまうということです。
 先日の卒業式で子どもたちが私に感謝の気持ちを伝えてくれたのは、きっと1年間かけて信頼を築いてきたことが一番の要因だと思います。信頼を築くことで、子どもたちは教師の想いや願いにもこたえてくれるようになっていくのです。

②信頼を築くには

 また、先日の卒業式で気づいたことがあります。それは子どもたちのメッセージの中で「つらい時に話を聞いてくれたのがうれしかった」というものが多かったことです。確かに子どもたちが人間関係でもめることが多々ありました。その際に高学年となれば簡単に解決することができず、自分自身もかなり悩んだものです。それでもやってきたことは子どもたちの話を個別に聞くということです。解決はできなくても子どもたちの話は徹底的に聞くようにしていました。それでいいのか悩むことも多かったですが、最後の日を迎え、子どもたちは自分の声を聞いてもらえることで安心感を抱いていると感じることができました。何も具体的にできない時にも、ひたすらに子どもの話を傾聴する。これだけで子どもたちは少なからず安心感を抱いてくれるのだと思います。


③人間味を出す

 そして大切なのは教師としての人となりを子どもたちに見せることだと感じています。時にはユーモアを交えて自分のことを開示することで、子どもたちも担任に対して安心感を抱きます。教師が失敗している姿を見て、自分も失敗していいんだと感じます。そのような1つ1つの行動を子どもたちは意外に見てくれています。常に教師として子どもたちと完璧な姿で関わろうとせず、時には弱みを見せてもいいのだと思います。そんな人間味溢れる姿を子どもたちにも見せていきましょう。それが子どもたちとの信頼関係にもつながっていきます。

④終わりに

 こうすれば子どもとの信頼関係を築けるという王道はありません。それでも、教師の想いは子どもに伝わり、信頼関係を構築していく手段はいくつもあるはずです。それは子どもの実態や教師のスタイルによって変わっていきます。是非、自分なりのオリジナルな方法を見つけて子どもとより良く関わっていってほしいと思います、そうすることで最高の最後の日を迎える1つの要因になっていくことかと思います。

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