見出し画像

これからの学級経営は問いかけと伝達を使い分けよう!

 今回は学級経営をテーマに考えていきます。学級経営と言っても様々な方法や手段があります。特に私が考えるのは、一般的に言われる学級経営の方法は「勝者の理論」になっているケースがほとんどだということです。というのも、学級経営の難易度は子どもたちの実態によって大きく変わります。大変な学校に勤務している方と、比較的子どもたちが落ち着いた学校で勤務されている方では、同じ内容の学級経営に取り組んでも、もちろん違いが出てきます。一般的に学級経営の方法はうまくいっている人の「勝者の理論」になっているのです。しかし、そんな理論も通用しない学級も存在するのは確かです。学級経営は子どもたちの実態によって少なからず変化させていかなくてはいけないものなのです。全てを1つの型に当てはめることなどできないのです。
 しかし、ある一定の部分では「どの学級にも汎用性のあるもの」が存在します。今回はそのような「だれにでも使える」ということを意識して内容を記していこうと思います。

①問いかけ型と伝達型に分ける

 私はこの2つを学級経営の中で使い分けていくべきだと考えます。1つ目は問いかけ型の学級経営です。子どもたちに思考させ、深く考えさせる中で子どもたちなりの答えを見つけていく方法です。教師から一方的に伝えるのではなく、子どもたち自身が悩み、考え、そして自分たちの納得解を見つけていく。いわば学級経営の理想のような形です。
 2つ目は、伝達型の学級経営です。これは教師が大切に感じていること、伝えたいと思っていることを、子どもたちの中に直接伝えていく形をとります。もちろん、直接と言えど言葉でシンプルに伝えるのではなく、様々な方法があります。絵本や学級通信など、手法はいろいろですが教師の想いを半ばストレートに伝えていく方法を指しています。私はこの2つを学級の実態によって比率を変えながら使い分けていくことが大切だと考えています。

②問いかけ型の特徴

 問いかけ型では子どもたち自身が教師の投げかけに対して考え、実際にその答えを実践していく形を取ります。子ども同士で考えていくので、どのような方向性に進むかもわかりませんし、子どもたちがある程度育っていなければそもそも問いかけ自体が成立しない場合があります。しかし、教師から言われたことだけをするのでは、本当の意味で成長はありません。自治的な集団を目指していくのであれば、自分たちで考え行動をしていく必要があります。自分たちの学級に自分たちで課題意識をもち、それに対応していく。そのような中で教師はファシリテーターのような役割を担って、くどいほどに子どもたちに問いかけ投げかけていく。そのような過程を繰り返していくことで、教師がいなくても自分たちで考えて行動できる集団へと変化していきます。子どもたちが自治的な集団を目指す中で問いかけ・課題意識は必ず必要なことです。

③伝達型の特徴

 伝達型はある程度子どもたちに教師側が伝えたい内容をもっている中で、それをやや直接的に伝える方法を指します。先ほどの内容から考えると、「あまりよくない」と考える方もおられるかもしれませんが、決してそうではありません。子どもたちに教師の想いを伝えるのは学級経営においても本当に大切なことです。子どもたちが教師の想いや性格を知る上でも必要なことと言えるでしょう。例えばいじめや人権にかかわることが起こった際に、問いかけ型を使用することもありますが、「いけないことはいけない」とまずは伝えるべきだと考えます。子どもたちに直接的に伝えなくてはいけないこともあるのです。何でもかんでも問いかけをしていれ良いというわけではありません。大切なのは使い分けるということです。

④終わりに

 さて、あなたの学級経営ではどのような使い分けをしているでしょうか。問いかけが多いでしょうあ。伝達が多いでしょうか。2つを意識していく中で大切なのは使い分け・タイミング・頻度です。どのバランスが子どもたちにとってより効果的なのか。その判断をしていくのは担任であるあなたです。目の前の子どものことを想像し、問いかけであればどのようなことを考えさせたいか、伝達であればどのようなことを伝えたいか。そんなことを考えてみるのも面白いかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?