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とにかくサツガイ=サンを読む会(1)

はじめに

! 注意 !
既読前提重点

『アルター・オブ・マッポーカリプス』#10が公開されてからおおよそ1年経ちます。つまりサツガイ=サンの爆発四散?からも1年経つというわけで、要するに一周忌?です。というわけで自分なりの一周忌のお祝いとして、ニンジャスレイヤー公式=サン(@njslyr)がツイートした本編更新の中からサツガイ=サンが出てくるツイートを抜き出して眺める活動をしました。名前が出ただけのツイートを含めると多すぎるので一部省きましたがそれでも十分長くなったため、シーズン1前半、シーズン1後半、シーズン2『アルター…』以外、『アルター…』の4記事くらいになる予定です。

(追記:2020.07)今後サツガイ=サンが出たら順次継ぎ足します。

注意事項が3点あります。まずお分かりの通り、この一連の記事にはニンジャスレイヤーAoMのネタバレが含まれます。ご了承ください。

2点目に「本編更新のツイートから抜き出す」という趣旨の都合上、作者コメント等の本編ではない部分に登場するサツガイ=サンや、ニンジャスレイヤープラス記事におけるサツガイ=サンは選外です。ご了承ください。

3点目に、引用したツイートの一部には個人的な感想を添えています(全部のツイートに所見を添えるとマジで恐ろしいほど記事が長くなる気配があり、そんな余力はありませんでした)。これはあくまでも公序良俗に配慮した範囲でいち読者が適当ぬかしているだけですので、くれぐれも真に受けすぎないようお願いします。ご了承ください。なお、感想を添えているツイートには感想の前に◆を添えているので、ctrl+f活動などにご利用ください。

以下、投稿された時系列順にどんどん行きます。

予告編『スネイク・オナ・マナ・イタ』より

◆初めからいきなりイレギュラーな引用ですが、ジェイドマムシ=サンのペントハウスに「殺害」の壁掛けショドーがあるので、その部分をサツガイ=サンとカウントしました。正直このツイートだけでは、このショドーがただ単に「殺し」を意味する一般名詞なのか、あるいは固有名詞としてのサツガイ=サンを指すのかは全く判別がつきません。ただし、ジェイドマムシ=サンはサツガイ=サンの名前を壁に掛けていてもおかしくないタイプのサンズ・オブ・ケオス会員と思われる(詳細後述)ので念のためピックアップしました。

◆これが初めての「サツガイという男を知っているか」であり、記念的。

◆先に述べた殺害ショドーの読解ヒントを含んでいるのがこのツイート。予告編だけ見ても気付けないことですが、サツガイ=サンは人間離れしすぎた存在格のせいか基本的に呼び捨てされがちな傾向にあり、サツガイ=サンのことをサン付けで呼ぶニンジャは極めて少ないです。S1中だと他にメイレイン=サンしかいません。というわけで、S1を大体見たあと予告編を再読したときにだけ、ジェイドマムシ=サンが実は狂信的なタイプのSoC会員だった可能性に行き当たることができます。ジェイドマムシ=サンが狂信タイプの可能性が高いならば、壁に掛かった「殺害」のショドーは一般名詞ではなく固有名詞としてサツガイ=サンを指すものだろう、筆者はそういう読み方をしました。こんな感じで情報を偶然読み取れることがたまにあるので再読は楽しいです。

『トーメント・イーブン・アフター・デス』より

◆「受肉前のサツガイ=サンがモータルを認識した上に眼差しまで向ける」というレアな描写が登場しますが、そもそもこの頃の回想はナラク改竄記憶なので恐らくは偽回想でしょう。それはそれとして眼差しの色に感情を載せてみせるようなサツガイ=サンの描写は希少価値がきわめて高い。

◆「サツガイを殺す」を「ニンジャを殺す」にすり替えられるマスラダ。「ピザ」と10回言ったのちに肘を見せられうっかり「膝」と言ってしまう現象を彷彿とさせる。

◆2019年12月現在のマスラダが元気すぎてうっかり忘れかけるものの、アユミが生きられず自分が死ななかったことに違和があるらしき初期描写はどう見ても精神状態に不安がある人なので微笑ましい。

◆「サツガイ=サンからヒカリ・ニンジャクランらしきジツを授かっている敵」をしれっと第4部正式始動後の初戦に持ってきていたあたりも、再読でなければ引っかかることができない描写。

◆初めての殺忍テレフォンショッキング。

◆一つ上のツイートで「サツガイを知っている」なんていうクリティカルワードを出したにも拘らずインタビュー殺をされなかったタキは端から何も知らないことまでいきなり看過されている気がするし、マスラダが嘘に感づいたうえでタキを助けたのは単に元の性格だと思われるので個人的にこの辺は結構な名シーンだと思っています。

『マーセナリイ・マージナル』より

◆核となる存在の名前で直接検索しても全然ヒットしない代わりに取り巻きコミュニティが割れたら瞬時に芋づるメントできるようになる(『サンズ・オブ・ケオス』参照)辺り、twitterとかでの界隈概念に通じるものがある気がします。

◆実はまだこの頃は八枚刃であることすら分かっていなかったサツガイ=サンのスリケン。

◆「サツガイ"というニンジャ"を知っているか」はここが初出であり、とにかく忍殺したいナラクにマスラダが色々言われて(あれもニンジャなのか?)とか考えたらしき痕跡が伺えて楽しいです。

◆呼びやすさからうっかりサツガイ=サン接触者を全員SoCと言いそうになる時は、いつもナハトローニン=サンに思いを馳せる。

『サンズ・オブ・ケオス』より

◆メイレイン=サンの印象がティピカル狂信者に染まりすぎており、実はソウカイヤ所属だったことを頻繁に忘れかける。

◆『サンズ・オブ・ケオス』#1のマスラダとタキのやりとりは、マスラダが意外と人間であることをタキが意識したりと色々物語的に良い出汁がとれるシーンですが、残念ながらこの記事はサツガイ=サンに狭く深く焦点を絞っているので今回は取り上げません。各自再読願います。

◆動いたり喋ったりするサツガイ=サンはここが初出なのである意味ここからが本番です。急にサツガイ=サンの解像度が上がったと思いきや深淵。突如世界観にガッジガジのノイズが乗る瞬間がたまらない。

◆サツガイ=サン体験した時の感想は全員バラバラかつネガティブな意見が多い中、初手で「美」とかいうド級のイレギュラーをぶっ込んで考察諸氏を大いに攪乱したと思われるメイレイン=サンの独特な感性が際立ちます。でも正直いきなり正体不明の概念が衣服の胸元を開いてブラックホールめいた空間のバグに手を挿し入れるよう導いてきたらと考えるとそれは完全に美……どう考えても美……………なので気持ちだけは痛いほど分かってしまい、何とも言えない。

◆元気な哄笑と一人称「俺」はここが初出。サツガイ=サンの笑い方は悪役の高笑いとかでは全然なく、素でただおもしろいと感じた時に爆笑しているだけっぽいので微笑ましさがあり滋養に良い。

◆「知らない」という趣旨の発言が多い傾向にあるサツガイ=サンの初すっとぼけ。ただこれ以降のサツガイ=サンはつっけんどんな「知らん」は使わず「知らない」という言い方しかしなくなるので、メイレイン=サンへの対応が特に雑だった可能性があります。

◆ナハトローニン=サンがSoC入会を断ったのはSoCの様子がおかしかったからなのか、メイレイン=サンの様子がおかしかったからなのか。勧誘者がこのノリだったら誰だって入部を躊躇いそう。

◆自称ケチなゴロツキの出でソクラテスを引っ張ってこれるのは努力が伺えて微笑ましい。礼拝堂のごった煮な装飾といい、頑張ってそれっぽいやつを色々調べたのかもしれません。

◆これまで明確に誰のジツというのは分からなかったサツガイ=サンの祝福が突如ダークドメイン=サンでおなじみムシアナを提供してきて、当時のリアタイ読者諸氏が多分かなり焦ったであろうシーン。アーチ級のユニーク・ジツが出てきた時点でもはやサツガイ=サン体験がインストラクションどころではないチートなのが言い逃れできない。個人としても読んでいて大いに盛り上がりました。

◆マスラダが「敵は予想以上に人間じゃない」と認識した上で食らいつく意気を表出させるかっこいいシーンです。ただコール&レスポンスめいて場を盛り上げようとする画面端のナラクを意識してしまったとたん急にちょっと微笑ましくなってしまう。なお再放送では語順などがちょっと変わり、後半の台詞が「涜神の徒だ……奴が神ならば!」という流れになっています。ニンジャ鼻っ柱はマスラダの重要な要素ということでしょう。

◆メイレイン=サンの思う神はどうやら一神教タイプのようですが、サツガイ=サンの挙動はどちらかと言えば多神教のトリックスターぽい上にそもそもそういう人間ふぜいの定義は受け付けない存在に見えるので、メイレイン=サンが本当にぼんやりした認識しか持っていなかったことに多少悲しくなったりする。

『ヨグヤカルタ・ナイトレイド』より

◆ロングゲイト=サンのサツガイ=サン体験は明確にネガティブなイメージ。

◆日常とシームレスな邪悪はいかにも「趣味で邪悪やってます」感があって非常に良いものです。

◆ブラスハート=サンの情報がちょい出しされます。ロングゲイト=サンの「すべてを明かしていない者がいる」という口振りからすると恐らく「会員の名前は全員オープンだが誰が抜け駆けしたのか分からない」という状態なのが見て取れます。ファンコミュニティって内部抗争とかもあるから大変。

シーズン1前半のサツガイ=サンは以上です。シーズン1後半のサツガイ=サンについては下記の記事に続きます。


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