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いざ、吉田寮へ!

入寮選考は、京都大学の前期入試と後期入試に合わせた二回に分けられている。発表前に住み始めることは許されなかったので、前期入寮選考の結果発表当日に引っ越すことに決めて、準備を始めた。

引越し業者も手配して、万が一「入寮不可」と言われても後戻りはできない強引な決断だった。先行きが不安なまま息子の卒園式を迎える。そして春休みに突入。

入寮が通ったので、いよいよ吉田寮に移り住むことになる。転がり込んだ先は、お泊まり体験で利用したあの勉強部屋「北寮21号」。
6畳の部屋には、襖のない押入れが一つ。持ち込める荷物は限られていた。避難生活さながら、最低限の生活品を持ち込む。
内開きの出入り口は、部屋の有効空間をさらに狭める。荷物を端に追いやっても、敷けるふとんはぎりぎり2枚。残りの荷物は、無理矢理廊下に積み上げた。

連れ合いは夕方からの仕事のため、昼食を済ませてからの出勤。引越し前の家の近くまで車を走らせる。帰宅は早くても深夜0時過ぎになった。
私と息子と小学生の娘は先に寝ているから、帰宅後の夕食は廊下で立食いするしかなかった。

息子の入学式を目前に迎えていた。

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