note用

膨れ上がる留学生

吉田寮が留学生を受け入れ始めてからというもの、その数は急激に増え始め、私たちが退寮するころには寮生の半数を占めるまでになっていた。

彼らは炊事や洗濯を寮で賄うことが多く、日中の寮生活は外国人との生活でもあった。事務室でシャワー待ちをしていると、隣の麻雀部屋で留学生らが騒がしくやり取りしているのが聞こえる。目を瞑れば日本にいることを忘れるくらい、中国語が飛び交う日常だった。

吉田寮では、外国籍を持つ寮生には「対外的な自治に関わる義務を負わなくていい」という配慮がなされていた。私の連れ合いもそれに便乗していた感があるが、安アパートとして利用できるとあって留学生の割合は年々増し、自治活動も危ぶまれていくのだった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?