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相部屋が原則の「部屋割り」


私たちの入寮前は、中寮2階は個室だった。一定の相部屋経験を条件に、院生のみが利用できた。
しかし、個室によるアパート化は自治運営の意識の稀薄を招き、大学当局と緊張関係を保つ自治寮として致命的だった。寮生の増加もあり、その後廃止になった。

一人あたりの居室割り当て面積は、およそ4畳。居室は6畳、7畳半、8畳、10畳、12畳のタイプがあり、各棟によって異なる。
6畳~8畳は2人用、10畳~12畳は3~4人の割り当て。部屋換えは入寮選考委員によって毎年4月1日に発表され、新入寮生は在寮生とペア、2回目からは相部屋相手の希望を出せることになっていた。

北寮には通称「ベランダ」が付き、中寮は昔火事で消失し再建された東半分のみ、部屋の内部に玄関口(上がり口)が設けてある。
その分押入れがせまいが下駄箱が付いていて、室内との境には竹細工の美しい明り窓が取られた洒落た空間になっている。ただ、上がり口から一段高いため天井が低く、天井からぶら下がる照明や鴨居に頭をぶつけるから、かがんで暮らす寮生もいた。

また、「南寮には大きめの部屋が多く賑やかな寮生を振り分ける」「北寮は静かな環境を好む寮生を振り分ける」といった配慮がなされていた。

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