ジェンダーの問題じゃなく強者弱者の問題

子どもが欲しいと言っていた知人が妊娠したとSNSで発表していたので、おめでとうと連絡をした。

結婚願望はなく、未婚の母を希望していた。いわく、ジェンダー意識が高くフェミニストなので結婚する意味がわからないと。

結果、未婚の母にはならずパートナーと子育てをするようだ。

特段、自分の意見を言及するやりとりではなかったので「パートナーがいると心強いね」と返すと「いや、男なんて使えないから期待してない」と返ってきた。

出産や育児での男手はあてにならない、というありきたりな理論ではあるが、そもそもロマンチックラブイデオロギーを持たない、ただ子どもだけが欲しいと言っていた人間が発言すると、「男は精子だけ提供すればいい」と言っているように聞こえる。女性が「子を生む道具」と言われていたのと全く一緒の、極めて笑えないジョークだ。(まぁ、照れ隠しのようなそういう新しい自慢とも取れるが。)

おそらくパートナーとして、経済的、精神的に「半分こ」しているのに、他人には「男は使えないから」とこき下ろす。男女が逆転していたら大問題な発言だろう。しかもその人は、立場ある役職に就いており、収入も安定している。フェミニストを自称している人間でも結局はそういった思考であることにがっかりする。

結局は「女性」「男性」という話ではなく、「強い人間であるか、そうではないか」なのかなとも思う。強い人間は弱い人間を慮れない。

もしくは、普通に結婚し出産するにあたり、パートナーをこき下ろさないと社会的に許されないのであれば、この社会にも問題があるが。

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