オトナたちの遊び場

だいたい「変態」

ようやく活気がもどってきた。
主催のオプマ。

毎回、ガチで楽しすぎる。
楽しすぎて、死ねる。控えめに言って。

盛況な中、またいろんな人が来るようになった。

まあ、いろんな意味で、「変態」が多い。
多分、以前は「フツー」「マトモ」なことをやっていたんだろうが、それには飽き足らず、なんか紆余曲折して変態になっちゃった人がたくさんくるのだ。

ただ変態は変態でも、概ね、みんな「愛すべき変態」。
特定の技術や特殊表現に執拗に偏る、尖った変態。
これでもかというくらいまっさらに純朴な変態。
いい意味で演奏が無骨で粗すぎる変態。
楽曲が破天荒に崩壊している変態。
…etc.

いわゆる「ブッキングライブ」では会えないような人種。
味わい深く、実に面白い。

オプマ主催をこんなにもたくさんやり、やり続けている理由をよく問われるが、こういう愛すべき変態どもに会えるのが、その理由の一つだ。

して、いろんな変態が来るようになった結果、トラブル?、というか、面倒ごと?なんかも時折起こったりする。

たとえば、仲良くなった「変態」に「君って『変態』だよね」と「(笑)」のつもりでフランクにぶつけてみる。
すると、「んじゃ、逆に『フツー』ってなんだすか!?」と前のめりにマジ議論をしてくる。
フツーにめんどい。
ただ、そういうところもまた変態の愛すべき特性。
が、やっぱり、めんどい。

これはほんの一例に過ぎない。
他にも色々ある。

けどまあ、この界隈で10年ほどやってきて、そういうのもまた醍醐味。

それに、ここは「オトナたちの遊び場」。
変態といえど、みんな、それなりにわきまえてくれている。
なにかいざこざが起こっても、「柔らかく、かつ、お互いにちゃんと話しをする」。
そうすれば、大体解り合える。

これからもみんな「オトナの態度」で、楽しくしくよろ。

と、偉そうなことを言っている俺もまた「変態」なのだろう。
黙れ、心配するな。自覚している。

希少な「同世代」

人が増えてくるのはうれしいのだが、やっぱり思う。

「同世代」が、少ねぇ。

僕がもう間もなく40なので、「同世代」を35~45歳としよう。

その世代が、少ねぇ、のである。

まあ、コロナ前から予てより思っていたことで、考えてみれば当たり前なのだ。

バリバリの働き盛りの世代。

まず下手をすると中間管理職的な、少し偉いポジションになり始める世代だ。

僕については、前にも言った(「酒と病と私」2023.4.30)が、仕事では「『サボっているともギリギリ言えない絶妙な速度とタイミング』で各作業を上げ、『常にそれなりに案件をたくさん抱えていて滞っている感』を出すことに全集中」している。

結果、「中間管理職に取り立てるには頼りなく、能力不足」という幸福な評価をいただいている。実際言われたわけではないが、周囲の生ぬるい空気と湿り切った態度でわかる。まことに誉高い評価だ。

しかし一応、歳はとっている。
なので、「中堅」という、何が「堅い」のかよくわからないインフォーマルなレッテルは、他の同期・同世代たちと一緒に一律に貼られてしまう。

して、たまに古すぎる「上」と、新しすぎる「下」の間での「板挟み」に合うことはある。

この間、ある案件で両者の仲介処理をする羽目になった。
本当にめんどい。両方ともバシルーラで中東に飛ばしてやろうかと思った。

「まあまあ、よしなに」と、、、なんとか丸く収まったと思ったら夕方になっていた。
なので、自分自身の今日の仕事は明日に後回しし、普通に帰った。

真面目な奴は、そこから自分の仕事にとりかかるのだろう。
普通に考えて、早くとも終わるのは夜の9時とかになる。

それじゃあ、オプマなんていけないじゃん~。
音楽なんてできないじゃん~。

そうでなくとも、自分のキャリアアップに燃えてガシガシ仕事に励む、転職に向けて自分磨きに奮闘する世代でもある。
そういう奴らは、大体が「いけ好かない」し、話が合わないし、しない。
なのでよく知らないが、そういう奴らは、夜はオプマなど来ずに、ギロッポンやテーオモ参道や、最近話題のブーアザ台のズルヒーに繰り出し、パーリィしているのだろう。

あるいは、結婚→出産・育児の渦中にある、そんな世代でもある。
さらに離婚などの事情で「子どもがまだ小さいままシングル親になっているケース」もさほど珍しくない。
父ちゃん母ちゃんは、肉体的にも精神的にも、そして経済的にも大変だ。

かくいう僕も、歳のほどちかい妹と弟がおり、各々の家族に2人ずつ子どもがいる。
かわいい。かわいくて、余裕で、死ねる。
控えめに言って。

しかし、時々会って適当にかわいがるだけのおじさんはいいが、親は大変だ。

そんな世代。
物理的に忙しい以上に、「さ、昔やっていたギターでも、押し入れからひっぱりだして…」という発想自体が起こらない、起こりにくいだろう。

いやはや、同世代が少ないわけである。

同世代よ、おつかれ。
俺が「勇者」だったらベホマズンしてやる(パーリィしている奴ら除く)のだけど、「遊び人」らしいから無理だわ。

湧く「パイセン」

同世代は少ないが、逆に最近目立って増えているのは、僕より上の世代、先輩方だ。

多くの先輩方は、上記、僕の同世代よりも責任ある立場だったり、あるいはもちろん家族がいる場合が多い。

おそらく最近になってコロナも世の中的には落ち着き、ようやく出歩けるようになり、来てくれるようになったのだろう。

50代以上の世代。
ここまでくると、会社でも相当に偉くなりすぎて暇になった、普通に定年退職や早期リタイア、あるいは自分の会社を部下に任せて自分は自由奔放、子育てもひと段落しているし…みたいな、そんな色んな事情が見え隠れする。

それににしても、先輩方のエネルギーは、スゲー。
マジ、パイセン、ゴイスー。

中には、若かりし頃に本気で「メジャー」や「プロ」を目指すミュージシャンだった人もいる。
一度は夢破れ、あるいは、夢に燃えつつもいろんな事情でやむを得ず音楽から離れていた人たち。

オプマでは、そういう人たちの「それでも、やっぱり音楽やりたいんだ!好きなんだ!」という熱をひしひしと感じたりする。暑苦しい。

もちろん、相対的には元気に夢に燃える現役の「若者たち」の方が、熱量そのものはある。暑苦しい。

しかしパイセン方には、若者にはない「深み」と「強さ」がある。

経験に裏打ちされた奥行のある楽曲。
そして演奏クオリティがどうであろうと「これが、自分の音楽!」と、恥や外聞を捨てて表現しきる気概。

センスよく完成度の高い楽曲を、高い演奏力でやる若者はたくさんいるけれども、それとはまた質が全く違う。

そして尊敬できるパイセン方には、何よりも「優しさ」がある。
昔、音楽にマジで本気だったパイセン方は、本気で音楽を頑張る若者を受け入れ、応援する。

逆に、若者を下手にディスったり説教したりする「老害パイセン」、「オトナたちの遊び場」だというのに求められていないクソバイスをする残念な「老害パイセン」も少数ながらいるのだ。
特に、大声で若い女子にクソバイスをする「毒おじさん」は、やられる側以上に、そのやっている側を見ているのが痛々しい。

が、そういう人たち自身の演奏をよくよく観て聴くと、大概思う。

「ああ、この人は昔も今も、大して『音楽』が好きなわけじゃなかったんだな。大してやってこなかったんだな。」

余計なことを言った。

本人も本人で「よかれ」と思って、「薬」だと思って、「毒」を振りまいているのだ。
この場合も、「それは『ポイズン』ですよ」と丁寧に、敬意をもって伝えてあげれば、大概、わかる。言いたいことも言えないこんな世の中だけど、言えば、大体わかってくれるのだ。

それでわからない、それどころか逆切れしたりする老害ポイズン野郎は、もちろん敬意に値しないし、我らが「オトナたちの遊び場」にくる資格はない。

重ねて余計なことを言った。

が、最後に言いたいのはこういうことだ。
最近、若者たちに対し、この老害ポイズン野郎に俺自身がなっていないだろうか。
知らず知らずのうちになっているかもしれず、それがこわい。
特に酔っぱらった時など。

なので、現場で「毒ゆーすけ」をもし見た場合には、どうか、ヒャダルコで俺の頭を冷やしてほしい。

自戒を込めて、上記、書いた。
ここででも言わないと、毎回、自戒は次回となり、一回も機会がないからだ。

中途半端な韻がキマったところで、今回はこんなもんにしとくか。

それじゃあ、ラリホー。

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