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家事ができない人は仕事もできない。

ぼくは「家事」ができない人は仕事もできないと考えています。
もっと具体的に言いますと、家事を行って人に引き継ぐことができない人は仕事も引き継ぐことができないと考えています。

▼誰かの代わりに家事をして・・・

「家事」そのものができないからと言って「仕事」がまるきりできないかと言われればそうではないと感じています。

「家事」が苦手でも「仕事」はバリバリできる人というのはたくさんいらっしゃいます。
また「家事」が出来たとしても「仕事」ができるとは限りません。

ぼくが最近感じておりますのは…
誰でも続きができるような「家事」「仕事」の仕方が一番良いなぁと思っているのです。

例えば、誰かの代わりに家事をしたとします。
妻の代わりに夫が家事をしたりして・・・
「あーあ、やり直ししなくちゃ」
とか
「なんで(〇〇の)順番が変わっているの?」
とか
「これ使っちゃったの?!」
というような、夫の家事に対しての声を聞くことがSNS、友人夫婦からよくあります。

こういう時って妻側では「最低この程度は」とか「ここだけは」という部分があったり、自分が使いやす用にモノの配置を決めている場合があったりすると思います。

また夫側では自分の掃除をし、綺麗にしたり、美味しい料理を作ったりするのがメインの考えになる場合が多いのではないでしょうか。

ぼくは結婚もしていないですのでわかりませんが・・・
友人夫婦の話を聞いていたり、SNSを見ていたりするとそう感じます。

▼周りを見ているかどうか

この記事では別に、夫側の言い分が正しいとか妻側の言い分が正しいと断じる気はないです。

ただ。
家事をするにしても仕事をするにしても、「引き継げない」仕事は意味がないのではないかと思っています。

家事にしても仕事にしても、自分がやったことで「完結」するのであれば、誰の事を考える必要もありませんし、終わった後の事を考える必要はありません。

しかしながら、家事のように毎日続くような事にかんしては、誰かが毎日行うわけですから、誰かの代わりに家事をしたからといって「完結」するわけではありません。

こうした「続く」ものの場合、誰かに引き継ぐ必要があると考えています。
つまり、上の例で言えば妻に仕事を引き継ぐ態勢になっていなかったのではないかと考えています。

もちろん、家事をしているところを夫は毎日見ているわけではないでしょうし、自分のやりやすいように「家事」をすることは良いと考えていますが、妻が次回その家事をする時にやりやすいかどうかということは「引き継ぐ」上で大事なことだと考えています。

これはその家事の対象について、どんな道具を使い、その道具はどのように置いてあるか、いつもしている妻はどのような配置や使い方をしているかということを「家事」をする前に観察することである程度できるのではないかと考えています。

▼人それぞれ違う方法

もちろん、家事を含めた仕事について、行う人が複数いれば、複数のやり方・方法があり、そのどの方法が良いかというのは行う人が考え、決定すれば良いものです。

しかしながら、先ほども申した通り、誰かに引き継ぐのであれば、次の人がどのようにすればやりやすいかなどを考える必要が出てくるのではないでしょうか。

ぼくは若い頃、タクシー運転手をしていました。
タクシーは一台の車を日毎に色々な運転手が交代で運転します。
一台の車を2~3人で日毎に交代しながら運転します。

ぼく、Aさん、Bさんという3人で1台の車を担当していた時に、ぼくはAさんが運転した翌日には「乗りたくないなぁ」と思うほど良い記憶が残っていません。

というのは、Aさんは洗車も車内の清掃も中途半端で、ガソリン(LPG)も入れていないのです。
朝、掃除をして、ガソリンを入れてから本格乗務になるのが本当に嫌でした。
一番嫌だったのは…車を出口に向けて駐車していないのが本当にムカついていました。
2000歩くらい譲って掃除とガソリンはまぁ良いとしても…次に使う人のことを考えれば、駐車場から出やすいようにしておくことは大切だと考えています。

もちろん、掃除、ガソリンなどもAさんからすれば、次の出番の人がやれば良いと考えていたのかしれませんし、乗務の仕方も人それぞれです。
しかしながら、やっぱり「次に使いやすいようにする」というのは仕事を円滑に進めていく上で必要なことだとぼくは考えています。

その後、Bさんはついに怒り、Aさんの掃除の仕方、ガソリンなどの件も事務所の人間を交えてものすごい問題になったのを覚えています。

▼家事に限らず

家事を含めた仕事、どれでもそうだと思いますが、人と一緒に仕事をしていく以上、「自分で完結」することもあれば、「他の人と協力して」行って行く事もあります。

他の人に自分の仕事を頼む時。自分から引き継ぐことがあると思います。この時にも「方法」まで引き継ぐのはちょっと違うな、とぼくは考えています。
例えば家事を例にすれば…作りやすい料理の順番もあるでしょうし、掃除しやすい順番もあると思います。
そういった方法・順番は担当する人に任せれば良いとぼくは考えています。
方法まで指定するのであれば、理由は必ず必要です。
例えば順番を間違えると危険が伴う事や、家事の目的を達成できないことがあればそれは言うべきだと思います。
しかし、調理の方法や掃除の方法まで事細かに引き継ぐ必要はないと考えています。

他の人の仕事を自分がやる場合は引き継がれることがあると思います。
ここで、相手から注意事項とは別に仕事の方法まで指示をされたら、「じゃあ、おまえがやれよ」とぼくなんかは思ってしまいます。
と同時に、相手が普段使っている道具を使う場合は細心の注意を払う事にしていますし、使う前に確認をしています。
例えばトイレ掃除をしようと思った時にスポンジが2つあったら…
どちらを使っているのか、使用用途などを確かめておく事や配置については確認しておくことが重要だと考えています。

▼他の人と仕事をする時は

タイトルはだいぶ断定した書き方になってしまいましたが…

家事もそうですし、世の中にある総ての仕事について、簡単にできるものなど何一つないとぼくは考えています。
どんな仕事でもそれを行っている人の失敗や工夫、思いが詰まっていると思います。

「そんなの(仕事)簡単じゃん」と思う事もあるかもしれません。
しかし、その簡単な中にもやはり色々な工夫があったり、やっている人独自の理論は必ずあるのです。

先ほども述べましたが、仕事をしていく上では・・・自分がやるだけで完結することもあれば、他の人と連携をとることもたくさんあります。
そうした時に、自分が行う仕事と他の人が行う仕事の連携については、よく観察し、情報を交換し、相手の仕事がスムーズに行くように心がける事が必要ではないかと強く考えています。

「仕事」そのもの「家事」そのもの、作業・行動は慣れれば出来るようになるとは思います。
しかしながら、誰かと一緒に仕事をしていく際には作業そのものの他に共有すべき、仕事に対する考え方や思想、環境というものが存在するとぼくは考えています。

舞台演出家の武藤と申します。お気に召しましたら、サポートのほど、よろしくお願いいたします!