あおい

いつだって波間

あおい

いつだって波間

最近の記事

それだけのことだった

休み明けに出勤して手を洗いながら 「今日も仕事だ。早く夜になって家に帰りたい。」 といつものように考えていた。 もんもんとした頭で事を考え回すと、今日が水曜日であったことを思い出す。 水曜日は職場の近くで移動販売のコーヒー屋さんが出店する日。 このコーヒー屋さんのおかげでブラックコーヒーが飲めるようになったし、詳しいことは分からないけどすごく美味しくて元気が出る。 あのコーヒーが飲めると思うと 心が一瞬ふわっと軽くなる。 その直後にこねくり回していた頭が着地した。 『

    • 昼間の散歩

      久しぶりに昼間の街をのんびり歩いた。 穏やかな風と背中側からの太陽の温かさが心地よかった。 冬の季節でも陽が当たるととても温かい。 こんな陽気な日中でも小陰に一瞬入ると少しひんやりする。 真っ直ぐだけで歩くと影も日向も道の流れのまま訪れる。 日向だけ歩くも、影に佇むも自分の足で選べる。 影は、避けるべきものかな? 影を作るのは、木だけじゃない、電柱だけじゃない。 私自身も地面に影を落としながら歩いている。 光があれば影が生まれる。 影があることで存在が確かめられる。 一面真

      • 何も持っていなくても

        言いたいことを言いたい。 私が何を持っているのか、何を生み出せるのか。 何かあるかもしれないしないかもしれない。 分かることは、“何も分からない”ということ。 微妙なものしか創造できないことが悲しくて 投稿から何からぱったり止めてしまおうかとも思った2020年の末の末。 だけど 踏ん張る。 奥底へ潜っていくことは良しとして 落っこちることはないように 踏ん張る。 風の時代に吹かれながらも、私は私を捨てない。 何も持っていなくても踏ん張る体はある。

        • 何度も会話をした人達 今日もお互い笑顔で話した そんな場所でも一人だと思った 仕事を終えて 建物の外から聴こえる音楽につられて 初めて見るバンドを聴きながら 知らない人と話しをした 一人じゃなかった 心が通っていたからだ 心の拠り所を共有できる日々を過ごしたい

        それだけのことだった

        • 昼間の散歩

        • 何も持っていなくても

        • 何度も会話をした人達 今日もお互い笑顔で話した そんな場所でも一人だと思った 仕事を終えて 建物の外から聴こえる音楽につられて 初めて見るバンドを聴きながら 知らない人と話しをした 一人じゃなかった 心が通っていたからだ 心の拠り所を共有できる日々を過ごしたい

          悲劇のヒロインにはなれない

          もうしばらく、悲劇のヒロインのように悲しみの渦中に自分を置いて涙することがないような気がする そのわけはきっと、 悲劇のヒロインのように泣くあの人になりたくなかったから 自分は悲劇のヒロインじゃないと思い知ったから どんなに泣いたって、特別じゃない 頭の隅であのヒロインがいたような悲劇へ降りたいと思っていたのでしょう そうしたら赦される気がしていたのでしょう 振り絞った涙が枯れたら、どうでしょう 残るのはちっぽけな人間だ そんな生ぬるい自作の悲劇からは、浸ったならば腐る予感が

          悲劇のヒロインにはなれない

          たんぽぽは咲く

          なんだか私の行動といえば 飛んできた綿毛を掴んでいるよう。 綿毛を集めて集めて ふわふわを抱えて いっぱいになったつもりなのかもしれない。 何の気なしに綿毛に目をやると、種がついていた。 綿毛は、たんぽぽがたんぽぽになる前から培ってきた時間と、呼吸と、思考と、想いが ぎゅっって詰まった種子を運んでいる。 種子を、運んでいるんだ。 花を咲かせるために放たれた子どもたちなのに。 果たして私は、この子たちがすくすくと育つ健康な土なのでしょうか。 そんなつもりで、この胸に抱え

          たんぽぽは咲く

          あのひとは

          眩さのない煌めきで心地を照らす 呼吸で一面を澄ませるのは緑そのもの 細い管には溶岩を蓄え 石ころのように大地を鳴らす 新月を抱いて 真透明な泥の涙を流しては 波打ちながら生命に交わり 翡翠を生んで、死んでいく -------------------------------------------------------------------------- イラストレーター @zangggai (Instagram) 今日は9月の新月が昇ります 夢想のよ

          あのひとは

          もういないと思ってた自分

          どうして泣いてるんだろう 自分に見切りをつけて わがまま言わないって決めたじゃない 欲しがっても結局甘んじてしまう堕落者だと 知ってるじゃないか 信じられない まだ、わがままを言う心が残ってるなんて 抜け出したいと思う自分を感じるなんて 信じられない この心のゆく道を探さなきゃいけない 辛かったんだね 本当は、まだ頑張りたかったんだ 抑えこんでいたのもあなたとおんなじ心 この心のゆく宛も、探さなきゃいけない みんなの向かう先が 同じになりますように

          もういないと思ってた自分

          いつだって波間

          車の助手席に乗せた使い捨てのマスクが 窓から入る風でふわふわ浮いている あぁこのまま 飛んでいってもいいんだよ 心の顔とも言える顔を隠して行き交う人々 心を隠して安心を与える妙な疎通 感情の波が、一枚の布に遮られて弱っていく 形式的な会話では、真面目な顔を繕いながら マスクの中で変な口をしてみたりする だって、わかんないでしょ でも あなたの波長は、肌で感じたい 人肌がなんと恋しく狂おしいものなんだろう 本当の顔を見せて 私の本当を見てみて それでも

          いつだって波間

          黒い毛布で蹲る前に

          あなたは自分を責めることで 救われようとしていませんか。 本当の黒煙の所在は、あなたの好きなものに宿ることだってあるんだよ。 それを受け入れたときに訪れる "本当に好きなんだろうか" なんて風が吹くのがこわいんじゃないだろうか。 その風を受け入れられないのは "好き"を受け入れられないということです。 恐ろしいだろうか。 一心に風を浴びてほしい。 何も考えられなくなるほどの風が吹いた後、何が見えますか? 何が残りましたか? それが、あなたの本当です。 肌寒く

          黒い毛布で蹲る前に

          確かめたい

          なんだか テストを受けたい 問題に対する回答で ○×を確かめたい この浮遊する掴めぬ思考は 血が無いせいでしょうか 私は何から逃げてるんだろ 逃げてるのか 追いかけてるのか 立ち止まってるのか 見据えてるのか 何をしてるんだろうか

          確かめたい