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今日気持ちよかった音楽: Greentea Peng - Worldwide Awards 2020の13:23~

Worldwide Awards 2020】のライブ・アクトの一幕で、初期の代表曲「Mr. Sun (miss da sun)」を歌っていると、13:23あたりでベースがめちゃくちゃ気持ちいいアドリブ・フレーズを演奏し、破顔したGreentea Pengが彼を称える。

こちらは当動画の"リプレイ回数が最も多い部分"になっているが、まさにライブの醍醐味。観ている方も嬉しくなる瞬間だ。



命名は、ハイ状態で見た緑茶のパッケージ

サウス・ロンドンはバーモンドジーで、アラブ人の父とアフリカ人の母の間に生まれたAria Wellsは、父の影響で幼少期より音楽に慣れ親しむ。10代なかばで両親の別離があり、南部の港町 ヘイスティングスへ移住。
17歳でロンドンに戻ってからはバーで夜通し働き、そのままパーティへ赴く日々となり、自ら「10代のホルモンと薬物……とにかく大変な時期だった」と回想する。

そして18歳のころ、ペルー旅行でハイになっていた彼女は、薬局にあった大好きな緑茶のパッケージに惹かれてアーティスト名を命名したのが、"Greentea Peng"の始まりだ。

参考画像:Green Tea Sengのパッケージ

その後、彼女は友人のツテでメキシコへ。ヨガリトリートで働きながら、地元のオープン・マイクに参加したり、バンドを従えてカヴァーを歌ったりと徐々に音楽が仕事になり始め、最初のマネージャーとなる女性とも、同地で知り合ったそうだ。



Earbudsが手掛ける恍惚トラックの凄まじさ

半年ほどの滞在でロンドンに戻った彼女は、最初の音源となるEP『Sensi』の制作を開始する。このEP、以前に書いたArima Ederraのように、公式な配信等はすべて消されてしまっているのだが、なんとか探し出してみると、とにかく素晴らしい!

肝はおそらく、プロデューサーのEarbuds。同時期に、今をときめくSlowthai最初期のヒット曲も手掛けていたプロダクション・トリオで、とにかく気持ちいい音楽を作る面々だ。

なお、EP『Sensi』の一部は、シングルとして配信上に残っている。Greentea Pengは自ら"psychedelic, bassy RnB"と称しているが、彼女の気怠いボーカルとEarbudsによる恍惚のトラックメイクのマッチングは、どれも凄まじい。



A COLORS SHOWでブレイク、1stALも逸話満載

2019年には、【A COLORS SHOW】でのパフォーマンスが1,600万再生(2023年現在)を超える潮流を生み、一躍時の人に。その2年後、いよいよ1stアルバム『MAN MADE』を発表する。
Earbudsがエグゼクティヴ・プロデューサーとなり、Philosophical、Spiritualと称される歌詞や、Neo Soulに組みされることもしばしばなTrippyなサウンドの数々は、圧巻だ。

また、当初は禅を組み、ヨガをして、禁煙して、きれいになるつもりだったが、義父の死から自暴自棄になり、毎日のようにマリファナやキノコを食べながら作った。
……というエピソードや、人気曲「Free My People (feat. Simmy & Kid Cruise)」のMVで、お香を炊いたベッドの上でジョイント(のようなもの)を燻らせる姿も。



ファッションやライフ・スタイルなどの魅力も満載

2022年には、ファンの間で妊娠説も取り沙汰された。彼女もInstagramSpotifyのアイコンに、おなかが大きくなった写真を使用しているが、真相を明らかにはしていない。オリエンタルでキュートなファッションや、のどかな田舎でヤギを飼育している近年の生活など、音楽以外の魅力も満載だ。

もちろん、同年秋に発表したミックステープ形式の『GREENZONE 108』も良かった。近年知ったアーティストの中では群を抜いてお気に入りなだけに、早く新曲を。プロデュースはEarbudsで、ぜひ。

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