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道は遠そうだから、人を頼ってみた。

数年前に朝井リョウさんのトークイベントに行った時に、朝井さんのトークが抜群に面白くて、その後朝井さんがラジオ番組を持たれていることを知り最近は毎週欠かさずに「ヨブンのこと」を聞いている。

今週の放送では、朝井さんが「ゴキゲンなおじさんになりたい」という話をしていた。朝井さん自身が聞いた綾小路翔さんのラジオにて、綾小路翔さんとゲスト森山直太朗さんがずっととぼけ、駄洒落を言い、気が良く抜けている姿に「ゴキゲンなおじさんいいな」と思ったという。そして会社とかでも「いつでも話しかけていい人」ってすごいよね、そうなりたいよね、という話から朝井さんの目を整形した方がいい、みたいな話になるわけだけれど、「いつもゴキゲンな人」「話しかけやすい人」って素敵だよなあ、と思ったと同時に、職場で上司が話しかけにくくて失敗したことがあったなあ、と思い出した。

「今一度確認を取ってもらった方がいいけれど、ちょっと話しかけにくいからあとで聞こう」と思って時間をおいてしまいその間に話が二転三転してしまったことも、テキストメッセージでも機嫌を損ねないように言葉尻や、「てにをは」は大丈夫か、と考えまくっているうちに30分すぎていた、なんてこともたくさんあった。いまでもある。

自分の機嫌は自分で取るもの、自分で満たすもの、という考えの人が多い環境で働くのが理想だな、と思う。

そんなような理想な環境を求めてぼちぼち会社の外の世界を見出して2年弱が過ぎようとしている。

会社の理念に共感できるところ、一緒に働く人の言葉が合うところ、働く環境…手あたり次第に応募するのではなく、本当にいきたいと思った会社に今度こそ行きたい、そう思って地道に会社探しをしていた。

理想の会社、そして理想の職種にたどり着くのは、想像以上に辛い道のりだった。いいな、と思う会社があっても必須条件が伴わなかったり、未経験可な会社があって応募をしても書類落ちをしたり。スキルを別途身に着けようと思ってもなんとなくどこに結びつくか想像でき切れず、身が入らなかったり。

そうこうして、いいな、とおもった会社に落ちながら2年弱過ぎて、誰かの助言が欲しくなった。もともと、人の機嫌に左右されすぎるのと同様、人の意見を聞きすぎてしまう癖があるため、今回の転職活動ではあまり人の意見を聞かないようにしていたけれど、どうも上手くいかず、何度も「誰かに自分の人生を決めてもらいたい…」と思ってしまい、これではだめだと転職エージェントに登録した。

そこは、1人1人の希望や今後のキャリアプランにあった会社を一緒に探すところからスタートしてくれるエージェントだった。

そのエージェントとの面談が本日行われたわけだが、現職のこと、過去のこと、そして思い描く未来のことを話し、その上でどうしたらいいと思うかを一緒に考えてくれた。

一般的なエージェントにお世話になったことがないので、比較はできないが、論理的にどうしたらよいかというプロの助言があり、「一緒に頑張りましょう」と背中を押してくれた存在は、結果が思うようにいかなかったこの数カ月に一筋の光がともったようだった。

早く行きたければ、ひとりで行け。遠くまで行きたければ、みんなで行け。

なんてアフリカのことわざを思い出した。ひとりでいくには、やはり結果が出るまでのスピード感がないとかなり不安になる。この道は希望の道に通じているのか、この道は正しいのかーー。自分でもわからない道は、程よく人を頼りながら、ガイドをしてもらって進むことが、今のわたしには合っているのかもしれない。

ゴキゲンな人であり続けられるよう、いつも何かを聞きやすい人であれるよう、納得のいくはたらく環境を見出したいものだ。そんなことを思った、どんよりとした木曜の夕暮れでした。


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