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坂道の町ジェノバ

旅先での徒歩移動は楽しいですよね。

2019年秋、初めて訪れたジェノバでもいっぱい歩きました。海洋都市国家として繁栄、港を中心に三方を山に囲まれ、すり鉢の中に建物が入り組んで並ぶ美しい町です。

高低差にひるみますが、歩いて展望台を目指します。

頂上の広場で子供たちがストリートサッカーに興じていました。

上の写真の左を向けば下のこの景色、ボールが落っこちないか心配ですが、へっちゃらなんですね。


キヨッソーネ東洋美術館も坂の上にありました。

エドアルド・キヨッソーネ(1833〜1898)はジェノバ出身の画家・版画家。明治時代にお雇い外国人として日本の大蔵省に勤め、紙幣の制作指導などを行いました。西郷隆盛の有名な肖像画や大村益次郎を描いた人物でもあります。終生日本に住み、蓄えた給与で美術品を収集、それらの展示のため設立されたのがキヨッソーネ東洋美術館です。

キヨッソーネは渋沢栄一と7歳違い、1867年のパリ万博に銅版画を出品しているので、パリか東京で二人が出会った場面はあったかもしれません。大河ドラマに登場はしないと思いますが、どうでしょうか。

ちなみに吉田麻也選手がジェノヴァのサッカーチーム、サンプドリア入団時にここでビデオを撮影、真面目に作っているのでしょうが、笑ってしまいます。


ちなみにジェノバを訪れた主目的はこちら。

イタリアを代表する建築家レンゾ・ピアノの財団がジェノヴァ中心地から30分のところにあり、その入り口に安田侃作《意心帰》を置いてくれています。

コロナで中止されていますが、財団は申し込み制で見学も可能です。

レンゾ・ピアノと安田侃はシドニーのビル「オーロラ・プレイス」に白大理石の2点組み彫刻《タッチストーン》を設置したときからのご縁でした。

海をバックに、いいロケーションです。


年齢を重ねても旅先で歩き回れるように、健康第一でコロナ下を乗り越えたいですね。こういう景色をまた見るために。