語彙が貧弱という話

noteをご覧いただきありがとうございます! 村谷由香里です!!

先日、札幌に住んでいる後輩と電話しました。大学の哲学ゼミの後輩で、一見真面目そうなのに引くほどちゃらんぽらんに生きている男です。

彼は昨年いきなり仕事を辞めたかと思えばいつのまにかフランスに行き、いつのまにか帰ってきました。今は昼夜逆転の引きこもり生活を送りつつ、たまに漫才をしたり芝居をしたりネット配信をしたりしています。
部屋から一歩も出ずにYouTubeとニコニコ動画ばかり見ているわたしとダメ人間度は同じかそれ以上。
当時つるんでいた哲学ゼミのメンバーの中で、社会性のなさは現在彼とわたしがワンツートップかもしれません。あまりに不名誉すぎる。

彼はこの日記を読んでくれているそうで、電話中にやにやしながら、
「村谷さんの文章は綺麗で読みやすいですが、こうして話をしていると日常会話における言葉選びの雑さがよくわかりますね」
と言ってきました。うるせえ〜と声を上げていると、「村谷さん、俺に言い返すとき『うるせえ』か『マジでうるせえ』しか言わないの気づいてました? 10年前からずっとそう。罵倒の語彙が貧弱すぎ」とさらに笑われました。うるせえ〜〜!

文字に起こす言葉と話し言葉の語彙量にだいぶ差があります。
友人との会話中は驚くほど語彙が貧弱になる。話し言葉は、頭で考えて出力するまでがノータイムに近いし、特に親しい人との会話はテンポが速くなるため、言葉の選定が追いつかなくなるのでしょう。マジで小学生くらいの語彙量で会話をしているかも。

腐っても社会人だし、周りに比べて年齢を重ねているのもあって「人前ではちゃんとしよう、まともそうな人間でいよう」という気持ちは一応あります、一応ね。言葉を扱う職業だから、見ていただく文章にも最大限の気を配る。優しい物語を書く人間らしい振る舞いをしようとも思う。
でも、ゼミの仲間内ではわたしはいつまでも語彙が貧弱な社会性ゼロのダメ人間で、それが当たり前に許されているのがありがたいなと思います。

大学生のころ、ゼミの居心地が良かったのは、わたしに何かを求める人がわたし自身を含めてひとりもいなかったからかもしれません。村谷由香里は文章を書く人間としてそこに存在していたし、あのゼミにはクリエイターも多かったけれど、必要以上に踏み込んでくる人はいなかった。みんな好き勝手に自分のやりたいことをして、みんなそれなりにダメだった。

そういう場所がかつてあり、今もその片鱗が残っていることがありがたいなと思います。後輩はこの日記を読んで今日もにやにやしていることでしょう。

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