映画「のぼる小寺さん」感想

映画館で映画を久しぶりに観た感想。既存のジブリを映画館で観るチャンスもそうないかなと思ったけど、ジブリの気分じゃなかったから何年かぶりに学生青春ものっぽいもの。

ストーリーは、本気になれるものがなかったり、引っ込み思案だったり、好きなものに素直になれない高校生達が、好きなもの(ボルタリング)に真っ直ぐな同級生の姿に少しだけ背中を押される話。

主演は元モー娘。の工藤遥さん。綾瀬はるかさんみたいな、素朴で透明感があるおぼこい顔立ち。可愛い。おっとりしててマイペースな役がよくあってた。ボルタリングってめちゃくちゃ腕の筋肉や体幹や跳躍力や、とにかく全身をうまく使わないと出来ないスポーツだと思うけど、危なげなくやってて驚いた。落ちる時も落ち方を知ってるっていうか、怪我しなさそうな落ち方してた。小寺さん(工藤さんが演じてた主人公)自身の変化や成長はあんまり描かれてなくて、彼女はただ黙々とのぼってるんだけど、彼女と少しだけ声を交わした人、ただ彼女を見ていた人がほんの少し前を向いたり一歩踏み出す感じが、アオハル〜〜〜って感じがした。あ〜〜〜可愛い〜〜〜ってなった。

ところで最近のギャルはベージュのカーディガンを腰巻きして紺ソを膝下まで伸ばしてローファー履いてるの?それ私が高校生の頃の着こなしだと思うんだけど、現役なの?最近そんな子ほぼ見ないけど、あれはリアルJKから見て学校サボって遊んでる不良スタイルとしてアリなのかな?今って鞄はリュックとか、靴はスニーカーとか、靴下も短めが多いよね?大丈夫?あれダサく見えない?って老婆心が疼いちゃった。

あとは、小寺さんに影響されて、みんながボルタリングやって、みんなで青春!ってならないのが良いなぁ〜って思った。学校サボってた子が学校行くよ!ってならずに学園祭に顔だけ出して全然参加する気ないのも、個人的に好き。好きなものはそれぞれで、みんなで同じ事して同じ方向を向いて同じもの目指さなくてもいいんだっていう流れは『結局ハッピーエンド=みんなと同じになること。良い生徒、良い子どもでいること』って正確を押し付けられない感じで良かった。あと現実では逃れられない大人の声(世間体)がほぼ無かったり、唯一の大人である先生の言葉に登場人物が反抗するでも対立するでもなく、深刻になりすぎず追い詰められず、小寺さんが素直に答えていて、あ〜〜〜優しい〜〜〜フィクション!(良い意味で)ってなった。私が中高生だったらこの映画を何年もお守りにすると思う。

コロナ禍で荒んだ心が、優しくてキラキラしたフィクションで癒された。

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