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【直前期対策】今からギリギリ間に合わせるための短答基本戦略⑴

※本記事は無料で全文読むことができます
※有料部分は投げ銭用雑談無料部分と同内容の記事をPDF化したものを添付しています。

1 はじめに

 本記事は4月に入り,短答まで45日という時期において,司法試験受験生は短答で足切りにならないために,予備試験受験生は短答試験を確実に合格するために,残された時間をいかに最大限効率的に活用していくかという点について,1つの指針を提示する目的で作成しています。

 あたりまえですが勉強法に絶対的な正解があるわけではなく,合格者の数だけ正しい方向性の勉強法があってしかるべきです。そのため,本記事もあくまでそのようなものの1つであるということは念頭に置いておいてください。

2 「何をやるべきか」の前に「当日どうあるべきか」を考える

 具体的な対策に入る前にものの見方の話。

 受験生の方々から結構頻繁に,

「何をやったらいいか教えてほしい」
「○○やったら受かりますか」
「過去問何年やったらいいですか」

といった質問をいただくことがあります。

 気持ちはわからなくないですが,「結局どうなりたいのか」をしっかり設定しておかないと,何をすべきかという議論をするメリットはあまり大きくありません。

 試験合格というゴールは同じでも,そこに至るためのルートは人それぞれだし,足りないものも千差万別であるから,まず何を身につけたいのかを考えてから何をすべきかに入らないと非効率です。

 筋トレでいえばどの部位を鍛えたいのかという議論と同じで,どんなスポーツでどんなスキルを身につけたいのかによって鍛える部位や方法など,具体的対応は変わってくるはずです。

 短答試験も同様です。何をやるべきかが気になるところですが,まず当日までに何を鍛えて,当日どうあるべきかをよくよく想定し,定義づけることが重要です。

 中には漫然と過去問演習を繰り返し,条文や判例を読んで本番に突入し,さらっと合格する人もいます。それはその人がそのような学習スタイルでも充分実力を発揮できるだけの要領の良さがあったというだけで,じゃあ自分もなんとなく過去問やるだけでいいかというと,そこはよくよく自己分析しておかないと痛い目をみることになります。

 実際に試験を受けて,短答不合格なり論文不合格なりした人であれば,自分に足りないものはなにかということに意識を向けやすいかと思います。これを上手に利用しない手はないでしょう。

 短答試験に関しては,当日に受験していなくても,過去問を本番形式で解くなどして,得点という形で現時点の到達点を測ることが容易です。また,どこを間違えたのか,まぐれで正解していた部分はないか,などの分析も簡単に行うことができます。このように過去問を自分の現在位置と合格との距離を可視化するツールとして位置づけ利用していくことで,足りないものが何なのかを浮き彫りにし,具体的かつ効率的な対策へとつなげていくことができるわけです。

 時間に余裕があるのであれば過去問総当たりする,条文端から端まで読む,模試全部受けるなど,やれることを全部やっていく手法もありです。しかし,多くの受験生はなんやかんやあってこの時期になると時間が足りていません。そのようななかで,少しでも得点につなげていくために,少々頭を使って戦略的にこれからのロードマップを組み立てていく必要があるわけです。

3 小括

 というわけで今回は具体的な話に入っていく前に,まず何のための対策なのかに目を向けていただくべく,前提の話をしました。

 次回は具体的な対策方法として,特に過去問を活用していく(回していく)方法を中心的に触れていきます。

(以下,有料記事です。ちょっとだけ見やすいPDFがおまけで付いていますが,内容は上記記載と同一です。)

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