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ゆるゆる ゆるる。【きょうだい】の立場での発信から【インクルーシブ社会】に向けた発信へ…

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ゆるゆる ゆるる。【きょうだい】の立場での発信から【インクルーシブ社会】に向けた発信へと進化中。「手袋を買いに」のおかあさん狐のつぶやき「ほんとうに人間はいいものかしら。」に私はなんと答えるだろう。

最近の記事

なんとかなるさ24 脱・ガラパゴス化⑴

Google先生も困惑してるガラパゴス諸島の動植物が独自に進化を遂げてきたように、島国日本は『インクルーシブ教育システム』を独自に作り出し、多様な教育の場(特別支援教育)を発展させるというロジックを補完させてしまったかのように見える。 Googleで「インクルーシブ教育」で検索をかけても、「(欧米の)インクルーシブ教育」と「(日本の)インクルーシブ教育システム」が一緒にヒット。 Google先生も困惑してるね。。。 まどう心50年前から取り組んでいるT市はもとより、昨年よ

    • なんとかなるさ23私の登りたい山•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第⓫回の所感•✼

      イタリアと日本は、違う山を登っている。「医療と福祉と教育の連携」という視点から、このレポートを読み解く。 イタリアに残されている特別学校は、そのほとんどが小規模の学校であり、それに加えて医療施設やリハビリセンターが併設されているケースが多いとのこと。そして、様々なセラピー(言語療法士や理学療法士など)や心理士が教育の場に入っていること。服薬の補助をはじめとする医行為は看護師が担っているとのこと。 日本の多くの(肢体不自由)特別支援学校では、端的に言えば、教員が全てを指導で

      • なんとかなるさ22 兄は育ち直し中~as a sibling~

        社会の片隅をひっそりと生きる老齢の母と無職無収入の兄の話です。 前頭葉損傷後遺症の兄の半生兄の困り感に誰も寄り添えず適切なかかわりができなかった幼少期〜思春期の18年。 高校卒業後は家の中で自己肯定感を育む「育ち直し」の 30年。 役割ー自分が活かされる喜びー母の白内障手術で、左眼の手術日。 兄にとって良い社会学習。 同意書は兄に書いてもらいました。兄に委ねたことで「自分が活かされる喜び」を感じ取ってもらえてると思います。 そして、兄は母と私と一緒に眼科に行くこともで

        • なんとかなるさ21未来の種蒔(6)~as a sower~バザーリア氏に学ぶ、未来へ笑顔の種まき方法

          イタリアの精神保健改革を実現したバザーリア氏についての本イタリアのフルインクルーシブ教育について発信を続けている大内紀彦氏が関わられた2冊の訳書を入手した。おおお!あの「ルポ・精神病棟」の大熊一夫氏のお名前も! 私のお兄ちゃんをとおして垣間見た、日本の精神医療保健福祉行政の現状イタリア映画「むかしMattoの町があった」「人生ここにあり!」を鑑賞したのは10年くらい前(2015頃)だろうか。未診断のまま在宅生活を送る兄に関わってくれている支援者らが有志で上映会のチラシを配っ

        なんとかなるさ24 脱・ガラパゴス化⑴

        • なんとかなるさ23私の登りたい山•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第⓫回の所感•✼

        • なんとかなるさ22 兄は育ち直し中~as a sibling~

        • なんとかなるさ21未来の種蒔(6)~as a sower~バザーリア氏に学ぶ、未来へ笑顔の種まき方法

          なんとかなるさ20羽根と少年•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❿回の所感•✼

          大内氏の今回のイタリアからのレポートでは、フランチェスコ・カヴァッツァ盲人施設(Istituto dei ciechi Francesco Cavazza)に通う少年Cさんのエピソードで、昔、私が大学生のときに会った少年との思い出を呼び起さずにはいられなかった。私が出会ったあの少年も「聡明で笑みが絶えることのない明朗快活な少年」だったから。 ある夏の全国盲ろう者大会にてもう20年以上も昔の思い出であるが…(ギクッ!ね、ね、ね、年齢がばれるぅ!笑) 大学の長い夏休み、私は理容

          なんとかなるさ20羽根と少年•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❿回の所感•✼

          なんとかなるさ19重なる想い•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❾回の所感•✼

          私の稀有な体験と、フルインクルーシブ教育のイタリアが重なってくる昔の古傷。「耳が聞こえない子は聾学校へ」と大人がいうことを素直に信じたばかりに、分離された閉鎖的な環境で味わった悔しさは、未だ古傷として残っている。 そんな聾学校時代のお友だちとは卒業してから会うことはめっきりなくなったが、思い出すたび懐かしい気持ちになる。分離された閉鎖的な環境で「耳の聞こえない子たち」とひとくくりにされたとはいえ、勉強が好きな子、スポーツが得意な子、いろんな子がいた。重複障がいと呼ばれる子もい

          なんとかなるさ19重なる想い•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❾回の所感•✼

          なんとかなるさ18地域で包摂•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第➑回の所感•✼

          「イタリアの『学校群』制度」を知って大内氏のレポートを読むと、フルインクルーシブ教育のイタリアは、子どもたちを地域単位で包摂していることがとてもよく伝わってくる。 日本はどうだろう。 日本の学校教育に関わる様々な法律や規則は、明治維新以降、誰もが平等に教育を受けられるように先人たちが工夫し努力されてきた証でもある。 2024年の今。 次の時代に向けて、法律や規則の中身を見直す作業が、必要になってきているんだ。 だから、私はこのnoteを書いているんだ。 改めてイラストに

          なんとかなるさ18地域で包摂•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第➑回の所感•✼

          なんとかなるさ18未来の種蒔(5)~as a sower~許し許され

          早いものでもう12月。2024(令和5)年、インクルーシブ教育について思考を重ねるためnoteを再開して半年が過ぎたが、気づけばeccoさんという方の投稿記事を毎回楽しみにしている。 質の高い医療や看護、介護は、私は望まない2065(令和47)年には約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳以上になると予測されている(令和4年版高齢社会白書)。私はヤングケアラーだった頃から、前頭葉損傷後遺症の兄をとおして精神障がい保健福祉医療の厳しい現実を見聞してきた。また、車

          なんとかなるさ18未来の種蒔(5)~as a sower~許し許され

          なんとかなるさ17共生の模索•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❼回の所感•✼

          2022年11月23日に行われた『オンライン・セミナー「イタリアのフルインクルーシブ教育の現状と課題」イタリア国立カリアリ大学教授アントネッロ・ムーラ氏をお招きして』の様子はyoutubeで視聴できる。こちらの動画には、大内進先生も登壇されている。視覚障がいの方のための「触る教材」は重度重複障がいのある子どもたちにとっても大変良い教材でもあるので、美術館の作品に触ってもいいという気配りは本当に嬉しいな。 ふむふむ、イタリアの「留年制度」については、おそらく私たち日本人には馴染

          なんとかなるさ17共生の模索•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❼回の所感•✼

          なんとかなるさ16 日常と日常•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❻回の所感•✼

          きょうだいの立場でもある私は、「(障がいのある)Mとは、もうかれこれ20年以上の付き合いなんだ。これはボランティアじゃなくて人間同士の付き合いなんだ。」と言ってくれる人がいることに驚いた。日本で、家族以外に「もうかれこれ20年以上の付き合いなんだ。」と言ってくれる人はいるのだろうか…と考え込んでしまった。 少数派(ここでは、イタリアのサマーキャンプに参加した日本人ゲスト)への気遣いがごく自然に行われていることに驚いた。日本はどうだろう。多数派に合わせて、少数派は隅っこでおと

          なんとかなるさ16 日常と日常•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❻回の所感•✼

          なんとかなるさ15連関性と縦割り•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❺回の所感•✼

          陽気な国イタリアの長い夏休み!まず、文化の違いに驚く。イタリアの子どもたちは、夏休みが約3か月もあるのだ。イタリア人は個性的で陽気な国民性で、日本人はまじめな国民性だとよく言われるが、思わず納得する。 このように、「Centro Estivo(サマーセンター)」は様々な団体によって運営されている。大内氏は「そのなかの代表的な機関」として「Cooperativa sociale(社会的協同組合)」を記事内で紹介している。 イタリアの「社会的協同組合」大内氏が3日間参加させて

          なんとかなるさ15連関性と縦割り•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❺回の所感•✼

          なんとかなるさ14 未来の種蒔(4)~as a sower~木村英子国会議員にうかがう「なぜインクルーシブ教育でないとだめなのか」を拝聴して

          気持ちを伝える「勇気」木村先生は高校生のときに、通常学校との交流について、「(最初からわけられた状態で)一日のほんの少しの時間の交流で深め合うことはできない」「最初からわけずに共に過ごすのがいい」という内容のお手紙を送ったとのこと。 奇しくも前回の投稿(なんとかなるさ13)で「交流」について私個人の経験からの思いを述べたが、根本的なところで同じである。 当時の私はそのことを大人に訴える勇気がなかったが、木村先生はなんと勇気のあるお方だろうと思った。講演では「怖い」という言葉

          なんとかなるさ14 未来の種蒔(4)~as a sower~木村英子国会議員にうかがう「なぜインクルーシブ教育でないとだめなのか」を拝聴して

          なんとかなるさ13学ぶと暮らす•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❹回の所感•✼•

          幼少のころの、とある記憶今回の記事を読んでて、私の幼少のころの、とある記憶を呼び覚まされずにはすまなかった。 それは近所の友だちとたくさん遊んだ、懐かしい思い出。 3歳直前に聞こえなくなった私は「聞こえない子は聾学校へ」と言われるがままに聾学校に通い始めたが、放課後やお休みの日はいつも近所の友だちと遊んでいた。 田んぼのどぶに落ちちゃったり、ありんこを追いかけたり、原っぱで秘密基地を作ったり、ブランコでどっちが高いか競い合ったり、だるまさんがころんだをしたり。時々ケンカもしち

          なんとかなるさ13学ぶと暮らす•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❹回の所感•✼•

          なんとかなるさ12 未来の種蒔(3)~as a sower~笑顔はみんなおなんじ

          この夏、私は欧米のインクルーシブ教育について学ぶ機会を得た。欧米の多くの国は、障がい児者の排除→分離教育→統合教育→インクルーシブ教育という経緯をたどってきている。 半世紀遅れではあるが、日本もいよいよインクルーシブ教育へと舵を切る時期なのだと思う。大きく舵を切るというよりは、少しずつ、少しずつ。長い時間をかけて。 とある資料によると、(日本の)小学校35人学級の中に、特異な才能のある子0.8人(2.3%)、発達障がいの可能性がある子2.7人(7.7%)、不登校の子0.4人(

          なんとかなるさ12 未来の種蒔(3)~as a sower~笑顔はみんなおなんじ

          なんとかなるさ11 未来の種蒔(2)~as a sower~えんがおのごちゃまぜ

          ごちゃまぜな地域社会お盆休暇を利用して、とある地域でたいへん貴重な機会を得た。 Roots4とえんがおのコラボ企画である。 Roots4(作業療法士4人が団結)が地域に開かれたえんがおという場所で、地域に根ざしたメンタルヘルス情報を私たちに発信してくださってる。 今回、参加したのはこのお題のワークショップ。 参加者は、リハビリ専門職、相談支援員、学生など多岐に渡り、みんなで一緒にワイワイ取り組めてとても嬉しかった。そして作業療法士(OT)の存在をこれほど身近に感じたこと

          なんとかなるさ11 未来の種蒔(2)~as a sower~えんがおのごちゃまぜ

          なんとかなるさ10社会の映し鏡•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❸回の所感•✼•

          私はイタリア語はわからない。 しかし、大内先生のレポートによって、世界最古の大学でもあるボローニャ大学に集う学生さんたちの生き生きとした日常に私も混じり、一緒に「支援教師」養成の集中講座(計2日)を受けているような気分にだんだんなってゆく。 担当教授のアリーチェ・イモラ先生の経歴を調べてみたら、とてもお綺麗な方で、思わずうっとりと写真に見入ってしまった。 1日目はイタリアの学校教育制度を支える理念について講義で、3カ条のインクルーシブ教育の理念が説明されたそうである。 ひと

          なんとかなるさ10社会の映し鏡•✼•イタリア・ボローニャ滞在記第❸回の所感•✼•