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Ligabue ディスコグラフィ

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1990年発売のデビューアルバムから順次レビュー。
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ディスコグラフィ㉔ 77+7(settantasette singoli+sette)

ディスコグラフィ㉔ 77+7(settantasette singoli+sette)

1990年から2020年までの30年間にシングルとしてリリースした77曲をリマスタリング・収録したCD7枚に、お蔵出しアルバム”7”を加えた8枚組CDボックス。
前述したように、"7"はLucianoのラッキーナンバーだが、デビューから30年間に出したシングルが77曲というのは偶然らしい。

●8枚組CDBox/2020年12月4日発売(Warner Music Italy Cat#5054197

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ディスコグラフィ㉓ 7(sette)

ディスコグラフィ㉓ 7(sette)

世界的パンデミックの影響で活動停止を余儀なくされた2020年、ミリオンセラーを記録した”Buon compleanno Elvis!”から2000年代前半のアルバムを共同で制作した、ファブリツィオ・バルバッチFabrizio Barbacciを再びプロデューサーに迎え、過去に収録しながらもお蔵入りになった音源を蔵出しして編集したミニアルバム。
“7”はLucianoのラッキーナンバー。姓名とも7文

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ディスコグラフィ㉒ START

ディスコグラフィ㉒ START

制作に気鋭のプロデューサー、フェデリコ・ナルデッリFederico Nardelliを迎えた、スタジオ録音盤12作目。
収録曲数は10曲、インストルメンタル曲なしといたってミニマム。各作品自体もアレンジもシンプルな印象である。また、ジャケ写に初めて、自らの肖像を正面から採用。タイトルともども「初心に帰る」から、とLigabueは語っている。
前2作に表現された怒りと若干の悲観的なイメージと比べると

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ディスコグラフィ㉑ MADE IN ITALY-COLONNA SONORA ORIGINALE DEL FILM

ディスコグラフィ㉑ MADE IN ITALY-COLONNA SONORA ORIGINALE DEL FILM

前作のコンセプトアルバム“Made in Italy”をベースに、監督・脚本を自ら手掛けた3作目の映画『Made in Italy』のオリジナルサウンドトラック。収録曲は一部、前作と重複しているほか、他アーティストの作品も3曲採用されている。
“Giro del mondo”収録の“Non ho che te”アコースティックヴァージョンがうれしいが、ワンコーラスだけというのが残念。
サブスク非解

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ディスコグラフィ⑳ MADE IN ITALY

ディスコグラフィ⑳ MADE IN ITALY

3年ぶり11枚目のスタジオ録音盤は、Ligabue初のコンセプトアルバム。
「もしもミュージシャンとしてデビューしていなかった場合の自分、あるいはパラレルワールドの自分」すなわち、みずからの分身であるRikoの物語を音楽でつづる。ちなみにRikoは、LigabueのセカンドネームRiccardoの愛称。
また、この作品の主人公Rikoが直面する人生の危機は、現代イタリアがかかえる諸問題と無関係では

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ディスコグラフィ⑲ Giro del Mondo

ディスコグラフィ⑲ Giro del Mondo

2014年5~9月のイタリア国内スタジアムツアーおよび同年10月~2015年2月までの初のワールドツアーのライブのもようを収録した、CD+DVDセット。スタジオ収録の新曲4曲も収められている。CDとDVDの収録曲は同じ。国内14公演および海外11公演から各会場公平にセレクトされた構成で、デラックス版にはさらに12曲が収録されたCD+DVD、DVDには前作の“Mondovisione”からシングルカ

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ディスコグラフィ⑱ Mondovisione

ディスコグラフィ⑱ Mondovisione

10作目のアルバムは、前作ライブアルバムで新曲1曲の収録を制作した、バックバンドのキーボード奏者ルチャーノ・ルイジLuciano Luisiが制作を担当。バンドの編成は前作同様だが、このアルバムではバンドメンバーもコーラスに参加するなど、バンドとの一体感が感じられて、「以前の」Ligabue!と感じたファンも多かったのではないだろうか?
シングルとして先行発売された“Il sale della t

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ディスコグラフィ⑰ Campovolo 2.011

ディスコグラフィ⑰ Campovolo 2.011

2011年7月16日、地元レッジョエミリアのカンポヴォーロCampovoloで開催された、2回目の大コンサートのもようを収録した3枚組ライブアルバム。スタジオ収録の新曲3曲も収められている。
同コンサートのもようは、同年末に3D映画として劇場公開もされ、DVD化もされているが、映画版は舞台裏やインタビューなどを交えたドキュメンタリー的なものなので収録曲も少なく、ライブの臨場感を味わうにはこちらのC

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ディスコグラフィ⑯ Arrivederci, Mostro! in acustico

ディスコグラフィ⑯ Arrivederci, Mostro! in acustico

前年2010年に発表した同名タイトルのアルバムに収録された楽曲のアコースティック・ヴァージョン。
同アルバムで制作に参画しなかったフラストレーションのためか(?)、このアルバムでは、自らプロデュースをつとめ、ギターをはじめ、全楽器の演奏もすべてLuciano自身で手がけている。オタク的なアルバムであるが、2011年のTenco賞最優秀アルバム賞を受賞している。
なお、このアルバムもサブスク非解禁の

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ディスコグラフィ⑮ Arrivederci, mostro!

ディスコグラフィ⑮ Arrivederci, mostro!

2010年5年ぶりにリリースされた、9作目のアルバム。プロデューサーにコッラード・ルスティチCorrado Rusticiを迎え、バックバンドのメンバーも一新して収録している。
Lucianoは、アレンジには参加しているものの、制作に参画していない。
個人的なお気に入りは、当時大いに励まされ、前向きになれる"Il meglio deve ancora venire"、Lucianoらしい、冷徹で現

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ディスコグラフィ⑭ Sette Notti In Arena

ディスコグラフィ⑭ Sette Notti In Arena

2008年ヴェローナに遺る古代ローマ時代の円形劇場アレーナ・ディ・ヴェローナArena di Veronaで、マルコ・サビウMarco Sabiu指揮、アレーナ・ディ・ヴェローナ・オーケストラとの共演が実現した7日間のコンサートのもようからCDとDVDに収録。
3作目のライブアルバムとなるこのCDにはオケとの共演楽曲のみを収録、DVDにはバックバンドだけとの演奏も含めて、全曲が収録されている。

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ディスコグラフィ⑬ SECONDO TEMPO

ディスコグラフィ⑬ SECONDO TEMPO

ベストアルバムの第二弾。1997年“Su e giù da un palco”から2005年“Nome e Cognome”からセレクトした15曲+新曲3曲を収録したCD版、および同時期のビデオクリップ21作を収めたDVDとのセット版がある。新曲のうち、“Ho ancora la forza”はフランチェスコ・グッチーニ Francesco Gucciniとの共作。
第一弾の“Primo Temp

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ディスコグラフィ⑫ PRIMO TEMPO

ディスコグラフィ⑫ PRIMO TEMPO

初のベストアルバム。1990年“Ligabue”から1995年“Buon compleanno Elvis!”までのアルバムから厳選された16曲に、新曲“Niente paura” “Buonanotte all'italia”が収録されたCDのみのヴァージョン、および同時期のビデオクリップ16曲が収められたDVDとセットのヴァージョンがある。さらに、デジタル版限定で、フランチェスコ・グッチーニ

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ディスコグラフィ⑪ Nome e cognome

ディスコグラフィ⑪ Nome e cognome

2005年発売の8作目は転換点となったアルバム。
La Bandaとともに作り上げてきた前3作とは、明らかにサウンドが異なる。
活動をともにして約10年、新たなチャレンジの時を迎えたのであろうが、La Banda期に沼落ちし、FedeとMelのツインギターが、ぐいぐい前面に出てくるRigoのベースが、シャイなのにパワフルなRobyのドラムスが、ビデオクリップで小芝居する彼らが大好きだったわたしにと

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