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令和ロマンと2050

今年のM-1、令和ロマンの優勝は変革期の幕開けになる予感がした。

客席の見極め方、MCや審査員とのそつのないコミュニケーション。
優勝決定後も涙一つ流さず、でも場を冷やず盛り上げる姿は出来るビジネスマンのようだった。

無骨で不器用なおじさん芸人の涙に慣れていた自分には、センセーショナルな光景だった。

これまで芸人とは生き様と思っていた。
芸には、彼らの人生における勝ち様や負け様すべてが反映される。身を削り痛みに耐えながら腕を磨きのしあがる。そういうものだと思っていた。
報われてほしい。そういう応援の仕方だった。

でも今年は、幸せそうに漫才を披露する若手が眩しかった。ルサンチマンではなく、純粋な喜びで芸を極め、バラエティ番組作りを楽しんでいた。何と幸せなことだろう。
恨みはパワーになるけど同時に身を滅ぼす。毒舌キャラは基本一生できるものでない。「失礼な天然」でない限りは。

そしてM-1誕生から20余年が経過し、勝つための要件として、クリエイティビティよりアナリティクスが優ってきた。
創造パターンが出尽くしたのかもしれない。

仕事で大学の先生と話す機会があるが、皆「今の学生はプレゼン上手でコミュニケーション能力も高い」と口を揃える。社会もそれを要請している。
一方で、突拍子のないことをする学生はいなくなったとも聞く。

「主体的・対話的で深い学び」で育ち、SDGsや多様性を学校で学んできた若者。
そのトップは、高い分析力と友好的な人格を武器に、現代の社会システムをのし上がっていくんだろう。
今後20年の未来を見据えるいい勉強になった。

…………
優秀でも有能でもなく、古くてしがない人間の私は、これから何ができるのか考える。
公に達成すべきこともあるし、私的な部分も洗練させたい。

変わりゆく社会を正確に捉えたうえで、私の道を歩んでいこう。

今年は疲れた。所々記憶がない。来年は幸せをたくさん生み出す年にする。

来年もよろしくお願いいたします。

サポートいただけたら泣いて喜び、創作活動に活用します。