共創には、共通善が必要

武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコースクリエイティブリーダシップ特論Ⅱ 第5回江渡浩一郎さん(産業技術研究所/メディアアーティスト)の授業をリアルタイムでまとめています。

<学んだこと>
共創と協業の違いはなにか?
協業は、パートナーと仕事の分担を決めて、利益の分配も事前に決めて取り組むことで、共創は利益が得られるかも分からない状況で一緒に取り組み、仕事の分担もしない状態だと言う。
そして、だからこそ共創には「共通善」を見出す必要があるそうだ。

この説明には個人的にとても納得がいった。
特に業務の分担がない点である。
もっと言えば、そもそも業務の分担など出来ないのだと思う。
業務の分担ができるのであれば、それはもうステップもゴールも見えているのであって、目指しているブレークスルーやイノベーションは、それらが見えない状況で取り組む必要がある。
高い専門性を持ったメンバーが集まるが、そのメンバーも自分の専門性だけを提供するだけでは想像の範疇を超えることはできず、自分の専門をそれぞれが越境しなければならないと考えた。
そう考えると、共通善の同じ位に重要なのは、好奇心なのではないだろうか?
自分の専門領域を越境することができる好奇心を持ち合わせたメンバーが集まることが共創には必要だと考えた。

<メモ>
・作品「ウェブ・ホッパー(1996)」
 アメリカの人がヨーロッパのサイトにアクセスしたら、それを仮装で移動していてることを可視化
・作品「インターネット物理モデル(2001)」
 パケット交換の仕組みをモデル化
・研究テーマ「インターネットでの共創の場の創出」
 wikipediaみたいなもの
 その様な場を作るにはどうしたらいいか?
 ユーザーと共にメタルールを構築するwikipediaは、パターンランゲージが源流
・ニコニコ学会β(2011〜2016)
 野生の研究者のオープンな発表の場
・<ユーザーイノベーション>
 ユーザーとの共創がイノベーションを起こす。
 マウンテンバイクは山の中で走れる自転車があると良いと考えたユーザーが作った。
・<インクルーシブデザイン>
 ウォシュレットは病院で使われているものだったが、それを一般向けに開発したら大ヒット。
・ダイバーシティの確保とブレークする創出には相関がある
 ブレイクスルーは多様性から生まれる
・共創と協業の違い
 パートナーと仕事の分担を決める/利益の分配も事前に決める:協業
 利益が得られるかも分からない状況で一緒に取り組み、分担もしない:共創
 だから、「共通善」を見つける必要がある。
 どの山に登るのかを握ることが大事。

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