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自分達都合で期日を決めるのは危ない

危険な期日の決め方、スケジュールの立て方があると思う。
お互いが配慮し合った結果、お客さんとか市場とかを意識せず、自分達の都合を優先してしまうような期日の決め方だ。

営業と製造のコミュニケーションの典型例

たとえば、営業と製造でこんなやり取りがあるとする。
営業はお客さんから要望されているある商品を製造はいつまでに用意できるか(製造出来るか)と尋ねる。製造は逆に営業にいつまでに用意しないといけないか訊く。でも、営業は、いやいや、製造が確実にいけるタイミングを答えてくれとお願いする。営業は、製造が立て込んでるの状況でこちらの都合を押し付けたくない。無理してお願いして対応してもらっても、何かトラブル起きたら大変だ。期日に間に合わないと自分にも責任が生じる。製造はじゃあと、確実に行けるタイミングだと⚫️カ月後です、みたいな回答をする。スケジュールに十分な余裕を見て「確実に」用意できるタイミングとなるとそうなる。営業はその回答を持って、では⚫️カ月後を見据えてお客さんと話をしていく。

普通のやり取りのようだけど、問題は自分たちの都合だけで答えを出してしまってるところかなと思う。且つ「確実に」を重視するので、そこには物凄い余裕が盛り込まれてしまう。結果、その商品が用意されるまでの⚫️カ月はアイドリングタイムになる。

営業もこちらが期日を要請して何かあったら自身の責任にもなるかもと、あくまでも製造が自分たちで大丈夫だと決めた期日で動きたい。それもTOC的に言えば「人は本来善良である」からこその責任に対して出てくる態度なんだと思う。でも、こういう答えの出し方は多分あんまり良くない。

共同の責任と協力の重要性

常にお客さんや市場を優先しなければならないというわけではないけど、まずは自分たちの都合ではないところの条件や目標から考えてみたい。商売ならお金を「払ってくれるところ」を意識した方が良いのではないか。

それが製造にとって厳しいスケジュールや納期だったとしても、まずはお客さんや市場の要請を頭に入れて、そこから逆算してみる。どうしても難しい場合にはお客さんに交渉したり、営業と製造で合意を取る。

間に合わないとか何かトラブルが発生したとしても、基本責任は営業にも製造にも両方にあるんだろうけど、その責任は何か起きても最後まで協力して解決するという意志や覚悟として捉えたい。別にどちらかがペナルティを請けることではない。(もちろんお客さんに迷惑をかけてしまうので直接の矢面に立つ営業は怒られたりするかもしれないし、会社は何らかのペナルティを受ける可能性はある)

大事なのは、そういうことが起きないようにお互いがチェックしたりカバーし合って最善を尽くすこと。問題が起きないようにすることだ。どちらもが責任を負いたくないからと、何か起きた時に「相手」に責任を押し付けられるような、そんなポジションの取り合いをしてると、結果的にお客さんや市場を蔑ろにしてしまうことになってしまう。リスクを回避しようとしてチャンスを逃しかねない。

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