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2022.11 市井ウォッチ11 アナログ博物館ニッポンでいこう!

シニア女性らの井戸端会議こそが日本の「世間」の縮図である。 これはそのウォッチの記録である。

先週は忙しかったので雑談がほぼ聞けなかったが、唯一聞けた話から、なかなか深い示唆(刺激?)を得た。

▼インターネットバンキング、何がええの?

私は働いたら負けだと思ってるし、スーパーのレジや銀行のATMに並ぶ時間が、本っっっ当に無駄だと思ってる。

振込。記帳。そのために並ぶ。
なんてアホらしい時間だろう。
いつ行っても混んでいる銀行・・・。

ちょっと前に、銀行口座の預金通帳を止めて、ネットのみにした。

家賃の振込がネット(スマホとPC)でできる!!! 感動だ。
通帳の預金額なども見られるし、必要ならPDFにも落とせる。
気になる履歴はスクショを取ればよい。

でもまだ現金を引き出すため、月数回はどうしてもATMに行かなくてはならない。
私の持っている銀行のATMがそこら中にあるわけではないので、どうしても並んで待つことになる。これすらも嫌だ。

これ以外は、ネットバンキング最高です! 何も困らん!

ふとしたことで、この話になったら、

「通帳がええわ」
「通帳でええわ」
「ATMあるし」
「別にATM行くし」
「インターネットバンキングをする必要がないし」

あーーーーーーーーーーーーーーー。

私は日本の(私も含めた)中高年層がデジタル化に「抵抗」する理由がちょっと分かった気がした。

今まで通りのことを変えたくない。
これは分かる。誰だって新しいことは不安である。私もそうだ。

しかし、もっと根深くて恐ろしいのは、

デジタル化がメリットだと思っていない

ことなのだ。

「今、別に困ってないし」

ということなのだ。

上手く言えないのだが、
「便利そう! それラクだね!」
というのは、デジタル化してみて初めて分かることなのだ。
そして一度デジタル化されたら、アナログの昔には戻れない、はずなのだ。便利だから。

だから、「預金通帳が要らない」「ATMに並ぶのは無駄」だということは、インターネットバンキングを体験しないと、想像しにくいのだ。(投資とかそんなややこしいことじゃなく、ただの振込なのだがーーーー!)

私はネットやITのことは全くわからないし、まったく使いこなせていないが、あえて恥を忍んで言っています・・・。

▼デジタル化への「抵抗勢力」

昭和生まれ(私も昭和生まれです)の人は分かると思うが、勤怠管理が「出勤簿にハンコ押す」だった時代があった。
でも今の「会社」は、ほとんどが「ネットで画面立ち上げて、ポチ」だと思う。ジョブ〇ン的なやつ。

でも、このバイトじゃない、本業の勤務先は、規模が小さいので、いまだに出勤したら出勤簿にハンコを押す。
タイムカードですらない。
毎回ハンコを持ち歩かないといけないし、仕事道具がパンパンに入った、めちゃくちゃ重たいカバンからハンコを出すのは本当に面倒である。わずらわしい。

アプリの導入費と人件費とのコスパの問題だと思うので、仕方ないとは思うが、ぜったいIT管理の方が楽なはずなのだ。
一目で、分単位で集計・管理できるのだから。
でも、こんなことが日本の会社にはヤマのようにある。

年末調整だって紙よりネットでやるのがいいに決まっている。
一度やればラクだと分かる。出す方も管理する方もラクだ。

でも抵抗勢力がいる・・・。
「昔の紙のほうがよかった」。

そんなわけあるか!!!! 
少なくとも人事総務の人はそう思ってると思う。

「ラクさ&正確さ」に抵抗するってどういうことなのかと思っていたが、なんとなくわかったのだ。通帳のくだりで。

▼「これでいい」

何万回も言っているが、ここのバイトではFAXを使っている。FAXがないと仕事にならない。

個人的に少なくともビジネスと法律の現場からFAXはいなくなってほしい。(小売業や、耳の不自由な方のためなどに、一定程度残すというのは分かります。)

時々「取引先」から文句を言われる。
「なんで令和の時代にFAXなのか? メールで送ってくれ! 〇〇と〇〇はメールで送ってくれた」。

ごもっとも。

でも私たちは「でも決まりですので」と答える。
直接手渡し or FAX。私たちの一存でそれ以外の方法で送ったら、私たちバイトが個人情報漏洩したことになる。

でも個人的には私も「滅びろFAX」と思ってるから、段階的にルールを変更すべきだと思う。

でも変わらない。少なくとも20年前から変わっていない。
この業界で20年前に議論していれば変わったはずだ。
でもしない。

大多数が「別にこれでいい」と思っているからだ。

その大多数とは、だれなのだ。「だれたち」なのだろう。


▼アナログに過剰適応した日本

「メールが便利だ」というのは、メールを使ったことがないと分からない。
「インターネットバンキングが便利だ」というのも、同じである。

マダムたちはクレジットカードを使って、通販で物を買ったことがあるはずだ。クレカが使えなくなったら困る~、と思うはずだ。

・・・これは職場ではないが新聞の投書で「スーパーのセルフレジは味気ない。人と会って、ちょっとおしゃべりして、手から手へおつりがほしい」という老人の投稿が載っていた。この手の言説が定期的に載る。

これだ。これだよ。日本のデジタル化を阻むもの。

ノスタルジア。

そして、新しいものが怖いというより、「今のままで困ってない」という、その「困ってない」という、つつましさ!!!!!!

「別に紙でええよ。ATM行くし。記帳もやるし。できなくないし。やろうと思えばやれるし」

なるほどなあ。

おそらくこれは、長らく日本の美徳だったのだ。

変に変えない。変わらずにそのままを愚直に続けていくことがよい。

美しい。美しい斜陽の国。

そしてさようならニッポン!!!!!!

▼ノスタルジーアナログ立国

アメリカにはアーミッシュという人々がいるそうだ。
宗教上の理由で、電気も(!)を使わず、自給自足、昔ながらの生活を送る方々であるらしい。車も使えないから馬車で移動するらしい。

私は、日本は「アナログ博物館」として生きていく道もありかと思う。

預金通帳。紙。FAX。人の温かみ溢れるレジ。黒電話。
戸籍も紙保存。マイナンバーもない。マイナンバーカードもない。国は国民を管理しない。補助金が欲しい市民は、紙に口座番号を書いて郵便で返す。それを目視で役所の人が確認するのだ。

ロボットが一切いないから雇用も生まれるし。

いいんじゃないでしょうか。

外国人が観光に来る。すべてが昔のまま。お~不便! でもその不便を楽しむ。なつかしい。

・・・エラソーに言っているが、私はいまだに読み物を電子で読むのが苦手で、「文章や、大事な書類は紙がいいな」とか思っている昭和生まれなのでした。

もしかして昭和生まれが滅んだ時に、ようやく日本は浮上するのかな。


ようやく景気も良くなるのかな。

なんか、ごめん。

アナログにもデジタルにもついていけない中途半端な昭和後半生まれの私・・・。


▼市井ウォッチのもと→「やばい私、やばい国」
https://note.com/yudetaito/n/n8334a1546e1a

▼構成員はこちら。
職場は女性のみ若干名(40~60代)。
うち結婚している人は3人、うち子どもがいるのは2人。
それ以外は独居・独身・子どもなし。

言ったことをそのまま収録しているので、ソースや真偽は不明です。ノーエビデンス。

今週はここまで。

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