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3月はお花見歌会でした

こんにちは。
いつまでもうすら寒い日が続きますが、福岡でも今、桜が満開です。
今年は久しぶりに戸外でお花見歌会ができました。(3/25)
心配していたお天気もなんとかもって、暑くも寒くもない最高のお花見歌会日和となりました。

まずは美味しいお弁当を食べ、アルコールだったりノンアルだったり、それぞれに持ち寄った好きな飲み物やお菓子で腹ごしらえ。
これもまた、お花見歌会の楽しみのひとつです。

わらび餅は世話役様の手作り♪

今月はお隣の関門歌会から4名ものゲストの方々がお越し下さって、総勢14名のにぎやかな歌会になりました。
提出歌は素敵な歌ばかりで、採点には本当に悩みました。

今月は上手い具合に1~3席が一人ずつ、しかも2席と3席がゲストの方ということで、遠路はるばるお越しいただいた甲斐がありました。
ということで、特別に3席まで全て、稲本さんがご褒美画像を作ってくれました。
素敵な写真と共にご紹介。

作者曰く、「じゅん菜ってその辺の居酒屋ではあまり出ません。少し高級なお店でしか食することのできないものです。私たちくらいの年齢になると、ある程度良いお店に行くこともあるわけです。」……それが『老いらくの恋』と繋がるわけですね。
3行目の『自惚れて』について読み手の解釈が分かれるところもありましたが、別にじゅん菜が自惚れているわけではなく(笑)、主語は作者です。
じゅん菜ってたしかにヌルっとしていて箸で掴みにくい。
『じゅるり』というオノマトペが韻を踏んでいて、全方位から気を配られたよく練られたお歌だと思います。

『古米』がミソの歌。
なぜ新米でなく古米をくれたのか?とか、1行目の『友達がくれた』があることが重要とか、色や形が白木蓮と呼応していて上手い、とか『はらほろ』という表現がピッタリ……とか、沢山のコメントが集まりました。
作者曰く、お米の消費量が多いのを知った友人が古米で良いなら、とくれたのだそうです。
でも古米なので、炊き上がりはふっくらつやつやというわけにはいかず、『はらほろ』としている。
それが大好きな白木蓮の花と重なってできた歌とのことです。
組合せの妙ですね。

こちらも組合せが絶妙の歌。
個人的には今回イチオシでした。
『雁モドキ』と『恋モドキ』のシャレ、『腑に落ちる』ではなく『腑に落とす』と表現したところ(やや無理やり感があるのが良い)、『一人鍋』というひと言で作者の背景や心情を表したところなど沢山の工夫があり、全体にユーモラスでありながら切なさも伝わります。
ちなみにあのガンモドキって、もともと鳥の雁に似ているからそういう名がついたと聞いたことがありますが、どこが似てるんだろう?丸まった姿でしょうか?
『腑に落とす』の「腑」は「胃の腑」とも掛けてあるのだと私は解釈しましたが、それが「鍋」と繋がるのも素晴らしいです。

1〜3席は1点差という僅差。
どれも甲乙つけがたい作品だと思います。
これ以外の作品も全部ご紹介したいくらい、今月は特に良い歌が揃っていたように思います。
比較的新しく五行歌を始めた方もいらっしゃいますが、ベテランであろうが新人であろうが、いつもハッとさせられるような作品が多く集まるので毎回刺激的です。
ではでは、また。

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