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落語と江戸風情


昔、落研に入ってました。

高校入学時、無茶苦茶、落語が上手い先輩がいたんですよねぇ。
立ち居振舞いも、高校生と言うより落語家‼︎って感じでした。

それなのにオシャレって、意味分かんない感じだったんですけど…。

落語が上手い人の雰囲気ってあるんですよねぇ。
「この人、当たりだ‼︎」
って、嬉しくなります。
あの雰囲気は、ピーンと張ってるのに、抜けている…そんな感じだと思います。


え?
私?
落語なんて出来ません…。

ジュゲムで諦めました。

でも、
落研の人って、
頭いいけど、変わってて面白かったので、部室には毎日行きました。

その時、ビックリしたのが、
男の人は、座布団に座れば、
「ああ男の人だな。」
って、分かるんです。
だから、シナを作れば女だなって分かる。
ところが、
女の人は、
性別が分からなくなるんですよ。
だから、性別を常に意識しないと、
気持ち悪い生き物になるんです。

まぁ、凄く歳取れば、
オジサンかオバサンか分からなくはなるんですけどね。


私はお笑いが好きなわけじゃなくて、
落語が好きなんです。

上手い人だと、
一人の人が話してるだけなのに、
映画を見てるように映像が浮かんでくる。
ある意味、メタバース?

その映像って言うのが、
江戸の街なんです。

狭い長屋の、扉を開けるとドブ板があって、あちこちの川には鰻がいて、渡し船なんかがあったりして…。
クマさんとはっつぁんが、どうしようもなく下らない事を言い合って、それなのにふっと、いい事言ったりして。
大工さんが大工箱担いで走ってたり、しじみ売りが天秤担いで走ってたり。
ご隠居が将棋さしてたり。
で、人と人がが出会うと下らないこと言い合う。


本当にそんな世界か、どんな景色かは分からないんですけどね。


鬼平犯科帳のエンディング覚えてますか?

ジプシーキングのインスピレーションって曲に、江戸の人たちの風景が流れるんです。

絶品だ…ハァ〜。

いつもエンディングだけ見たくなります。


今は分かりませんが、
舗装されてない道路を歩き、馬籠の宿場で五平餅を食べるのが好きだったのは、
「江戸ってこんなんだったんじゃないか…。」
と、思えたからかもしれません。


江戸って、
よくないですか?

多分、
鰻の味もシジミの味も、今よりずっと濃くて美味しかったと思いますよ。

え?
そっち?

イヤイヤ。
外交とか殆どなくて戦争もなくて、むっちゃ平和な感じがするし…。

だって、幕末戦争の時、
甲冑の付け方忘れた…とか逸話があるくらいですよ。

庶民が長閑だし…多分。

それなのに流行り物に敏感だったり、日本画や工芸品も秀逸ですよね。

鼻垂らしててもいいし…。

カッパもいたかもしれないし…。
分かんないけど。


誰だったか忘れたけど、
幕末に訪れた外国人が、
「こんなに人懐こくて、平和な顔をした国民を見た事がない。」
って、言ったらしいですよ。

そう言う時代、そう言う自然環境だったって事だと思うんですよねぇ。

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