見出し画像

小児における顎関節症の有病率と骨格的咬合との関係~2022年論文要約~

2022年イタリアの研究で411名の患者を2グループに分けた調査が行われました。1つはイタリア214名(CGグループ)、平均年齢11±1.9歳(範囲8~15歳)とスぺインムルシア大学から197名(MGグループ)、平均年齢10.9±2.3歳(範囲7~14歳)です。
以下の
多発性関節炎、筋けいれん、神経障害または精神障害、血管疾患、遺伝性症候群、口唇裂、口蓋異常、および頭蓋顔面症候群の病歴がある患者は除外されています。
咬合はアングルの分類Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、オーバージェットとオーバーバイト、交叉咬合や開咬などもみられた。
オーバージェットは3mm未満は正常とし、後方交叉咬合も咬合が3mm以上ずれている場合としています。
顎関節症の定義は身体の各部位(頭、顔、顎、首、肩)の視覚的アナログスケール(VAS)と顎関節音、睡眠時歯ぎしりおよび覚醒時歯ぎしり、開口部のずれ、開口部の縮小、側方、突出動き。爪指嚥下や非定型嚥下などの非機能的習慣で評価されました。
また検査官によって顎口腔筋の圧痛や触診も行われています。
結果それぞれ214名中56名(CGグループ)、197名中43名(MGグループ)が顎関節症と診断されました。

表1

さらに以下が症状等の詳細になります。

表2

みて頂くとわかる通りグループごとに違いがあり、双方が同じような割合になることは少ないようです。
次に顎関節症患者の骨格性咬合分類の内訳表です。

ここから先は

462字 / 3画像

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?