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川サキさんの動画が感情を揺さぶる話

脳みそのセキュリティがガバガバで、”エモい”というタグ付けをされた動画を観ると、すぐに有りもしない思い出、少女との思い出を捏造してしまう。

その少女と出会ったのは7月で、彼女は桜吹雪の中に居た。

MdN というデザイン誌、その表紙を鳩羽つぐちゃんが飾るというので本屋に走り、その紙面の中頃に彼女は居た。
川サキケンジさんが制作した18秒の動画は私を一時的な失語症にするには十分だったし、その余波が貴方達にも伝われば嬉しい。
彼の動画はどれも魅力的だ。目元、口元、手振りの細やかな仕草が物語を伝えてくる。音のない動画が涙や笑顔の持つ意味を濾し取る。思い出なんて何もないのに感情だけが心に焼け付く。

だから公開される動画を観ては無いはずの思い出を増やしていた。夏とは。

ところで私は VR や Vtuber 界隈に興味を持って観察していて、 Twitter の方もそういう話題への感度が高い方を何人かフォローしている。そうしていると、誰かが何処からこういう動画を見つけてくる。

カッコいい。なんなんだ、そのフードは。使徒か。グッズ展開して欲しい。最後にだけこちらに目線を寄越す仕草が思わせぶりだ。こういうカメラワーク、展開はまるで、と調べてみると、

という訳で川サキさんのディレクションなのだった。トレーラー、ということなので本格的な活動には触れていないのだろうか。それにしても作家性というのはこれだけの短いカットで伝わるのだな。400字然り。

バーチャルシンガーというからには楽曲配信もあるだろうし、どういう展開になるのか注目して見ていきたい。

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”エモい”で括られる情景描写は大好きなのだけれど、”エモい”という単語がどうも苦手で、新海誠作品を観ては「主人公の男が未練がましくて駄目駄目ですね(好き)」などと文字数を割いてしまいがち。あと、ピンクのおさげが好みだということに気づきつつある。


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