第三章 区役所時代②親切な先輩?
区役所総務部庶務係長の新島奈緒美は、白髪の目立ってきた髪を黒く染めて肩まで垂らした女性。華美な化粧や服装はしないが、身なりはいつもきちんとしている。
仲田課長は庶務係長に頭を下げた。「辻原さんのこと、お願いします。区長の方針で、障害のある人の採用を進めるというのがありまして」
「働けない人を無理に働かせて、余計に負担がかかったりしないですか?」新島係長はけげんそうに言った。
「いえ、辻原さんは、ただコミュニケーションに不器用なところがあるだけで、身体は健常者と同じですし、とても頭のいい方ですから、きっと色々なことができるようになりますよ」
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