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私は声をあげる あなたといるために…「恋しさと せつなさと 心強さと」

#はじめて買ったCD

私が初めて買ったCDは、篠原涼子が歌う「恋しさと せつなさと 心強さと」

1994年、私が中学生の時に大ヒットしました。人気格闘ゲームが映画化された「ストリートファイターⅡ THE MOVIE」の主題歌でもあります。

歌詞は、戦いに生きる男の人生を追って見つめる女のまっすぐな思いが綴られるのですが、いま私は「…!」な人を思って原稿に向かう時に、この曲を流すことがあります。ドラマチックでメロディアスなロック調ナンバーでテンションが高まります。血が騒ぎます。

私は、挑戦する人の生き方をウォッチするようになりました。いまこの曲の歌詞を見ていると、この閉塞感のある社会で挑戦するひとりの人、市場や社会の歪みを変えるべく声をあげ立ち上がるひとりの人を見つめる自分の思いがインスピレーションされるんです。

「あやまち」というのは「死(社会的な死を含む)」と解釈します。しかしそれすら恐れる様子を見せず、自分の信念を持って突き進んでいく人。

「せつなさ」という言葉が出てくるように、私の思いがその人に届くかどうかわからない。その人を思って、何ができるかわからない。

でも、できるだけその人の目の届くところでその人を見つめていようと、私は自らも戦う(声をあげる)ことを選ぶ。戦う(声をあげる)というのは、その人のことを書くこと。私のライター人生の一コマはこの曲を地で行くようです。

「やりかけの青春も 経験も そのままで 永遠を夢見ていたあの日を今、もう二度とくりかえさずに もどらずに生きること」とは「何らかのきっかけで戦わなければならなくなった私の立場」と解釈します。

私がライター・翻訳者として活動を始めたばかりの2017年頃から、世界は変わった―。当事者が声をあげる動きが目立つようになりました。

#MeToo 運動に続いて #KuToo 運動、 #BlackLivesMatter 運動。進まない気候変動問題に声をあげたグレタ・トゥンベリさんの登場。障害当事者がYouTubeで社会に自らを知ってもらおうと発信するのが増えたのもこの頃。

自分はどういう立場に立てばいいのか戸惑いを感じることもあったが、先輩の記者やTVアンカーが声をあげる当事者の運動を使命感を持って報じているのを見ながら、「でも少しずつ理解(わか)ってきた 戦うこと!!」。

もはや、黙っているのは現状の容認と同じ。戦わなければ、自分の存在がないことにされてしまう。そこに抗う。

私も、声をあげる人、特に抑圧され疎外されひとりで戦ってきた人が声をあげ立ち上がることを応援し、もっと言うと一緒に声をあげる存在であろうと思うようになりました。

その人が危機に直面したり、攻撃にさらされるなど、「悲しくて 泣きたくて 叫びたくても あなたを 信じてる」。

「言葉にできない」と出てきますが、私はそこを言葉にしようとします。

涙なしでは読めないストーリーを持つ人を、「涙は見せないで 見つめていたいよ」と言って、世に伝える。社会にインパクトを与えていく。それが私の覚悟です。

カップリング曲の「GooD LucK」も隠れた名曲。

「恋しさと せつなさと 心強さと」とつながっています。戦いがひと段落して、あなたに思いを伝えようと思った、けれど何かの事情で伝えられなかった。でも未来にはあなたからいい応えが得られるように、その時を待っている…。そんな歌詞のバラード。

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