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歳をとればとるほど

私は関西出身で現在は東京近郊に住んでいます。引っ越して来たばかりの時は、こんなにベタベタな関西弁(京都寄りの関西弁なので)を話してはいけない気がしていろいろ気を使っていたのですが、5年経ち気付けばのびのびと関西弁を使わせてもらっています。笑。子供たちはどちらかというと関東弁を話しているので、もしかしたら少し混ざった話し方をしているかもしれないけれど、自分でもよく分からなくなっていて。とにかく、もう自分の話し方を引っ越して来た場所を理由に気にするのはやめようと思った瞬間があったように思います。まわりの友達に恵まれたのもあると思います。誰も私の関西弁がどうのこうの言ってこないし。感謝。

で、何の話かというと。最近福井県出身の人とお友達になる機会がありまして。いままで北陸の人とは人生で一人ぐらいしか触れ合う機会がなかった私にとって、馴染みのない福井のイントネーションが混ざった関東弁がとてもかわいくて。しゃべりながらその訛りをいじってしまったわけです。全く悪意なく。でもその人にとっては、田舎っぺと指摘されたようで、いい気持ちはしないということで傷つけてしまいました。その人曰く、関西弁は世の中の勢力図でいうとメジャーな部類に入っていると。だから関西弁を話す私が馬鹿にしているように思うと。こういう返しが来て、全く悪意のなかった私はもちろん弁明するわけです。かわいいと思った事も、そして自分が関西弁とはいえ関西の田舎で育って、全くもってメジャーな意識も都会をふりかざす意識もないと。でもあることを言われてハッとしました。

「それは、いじめっこがいじめるつもりじゃなかったと言うのと同じ」

ほんとだ!と思いました。45にもなって、いや、45にもなったからこそ、こういう事にはもっと気を付けなきゃと。自分のコミュニケーション力や、人への気配りや思いやりみたいなものに、自信をもって奢っていた部分があったんじゃないかなって、反省しました。シンプルにごめん。必要なのは理由がどうとかじゃなくて謝罪だと思いました。こういうのって、もしかすると歳をとればとるほど、鈍感になっていく部分かもしれない。頑固になって、頭が硬くなって、まわりからは「年寄りだからしょうがないよね」なんて言われてしまわないように気をつけたいなと思った一件でした。というか、ただ単に私にデリカシーが欠けてるだけなんでしょうけど…。調子乗ったらあかんぞと戒めにここに記す。

あとはマイノリティな部分をコンプレックスとして抱えている人がいる事も、もっと意識しておかなければいけないなと気付かされたり。特に自分が普通だと思っていながらもマジョリティ側にいる場合は、気づかない可能性がある。神経過敏になる必要なないとは思うけれど、知らない間に誰かを傷つけたりしたくないものです。

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