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「言葉で伝えないとわからない」のが人間

「伝えるのが苦手」

「なかなか相手がわかってくれない」

「言ったはずなのに・・」


伝え方で損する人と得する人がいるというのは、

なんとなく聞いたことがありました。

「バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則」

この本を読むと、伝えることの大事さがよく分かります。

以下本書を読んで特に面白かったこと3点説明します。

①言ってくれないとわからない。

自分が思っている何倍も、言葉で伝えないと想いは伝わりません。

こんな問題が本書に載っています。

「レストランでいつもお客さんに出している水。
この水を、中身を変えずに美味しい水に変える方法があります。
どんな方法でしょうか。」

バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則 p10



答えは。

「お客さんに出すときに、これはおいしい水です。どうぞお召し上がりください。という気持ちを込めたサインをさりげなく送る」

バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則 p10

水なんて、ほとんどの人が違いはわからない。
それなのに、言葉で丁寧に説明を受けると、

「ああ、確かにこの水は美味しい!何かが違う!」
と思ってしまう。

人は、言葉で伝えないと分からない。
と言うことがよくわかる例です。

一番の味付けは自信?

僕の家の近所にも「うちのコーヒーは日本一」って毎回言う喫茶店があるのですが、確かになんとなく美味しく感じます。

最初は「そんなことないだろ・・」
て思ってたのですがいつの間にか、
「確かに美味しいかも」
に変わってしまいました。

謙虚にすることも大事ですが、
「自分が良いと思ったことは良い!」
と言い切ることで結果が大きく変わるのだろうなと思います。

②言い換えでマイナスをプラスに変える

ネガティブな言葉でも言い換えることで、受け取り方が大きく変わります。

例えば、

「失敗→課題発見」
「形が悪い野菜→訳あり野菜」
「歳を取る→老化は進化」

このように言い換えるだけで状況は一緒なのに、
ポジティブな気持ちになり、動きたくなります。
言葉って不思議です。

どういう言葉を乗せるかで、
伝わり方は大きく変わるのです。

不安ではなく修行

本書のなかで、「不安」を「修行」と言い換えていることが印象的でした。

不安だと心が重くなるけど、
今は修行しているんだ。と思えば何か動けそうな気がする。

他にも「優柔不断な自分が嫌です。」
ではなくて、

自分は「しっかりと物事を考えられる人間です。」
と言う方がきっと行動的になれると思います。

③話がつまらない人は「フリ」不足

フリとオチとは、
「振れ幅を大きくして、より価値を見える化する」手法です。

話が上手い人はフリとオチをうまく使っています。

例えば本書にはこんな例が載っています。

フリをつけない話し方だと、

「うちの子が東大に入ったの!」
→頭の良いお子さんなんだな。

ここにフリをつけると、

「うちの子、高校2年が終わるまでは本当に成績良くなくて、
偏差値も35。でもそこから頑張って塾に行って、現役で東大に入ったの!」
→え!どうやって!?もっと話聞きたい!

全く同じ事を伝えているのに、フリがあるかないかで相手に与える影響力は何倍になります。

仕事でもフリとオチは大事

フリとオチは仕事でも応用できます。
書類を徹夜で作り上げ、上司に報告する場面。

フリがない場合、
「書類完成しました。ご確認をお願いいたします。」
→お、ありがとう!

フリがある場合、
「思ったより難しくて時間かかったのですが、完成しました!。ご確認をお願いいたします。」
→大変だったんだな・・。丁寧にフィードバックするか。

そう聞くと「言葉が上手い人ばかり贔屓にされる。」
と嫌な気分になりますが、それでも伝える努力はやっぱり必要です。

美味しい水です!とわざわざ言われないと伝わらないように、

「大変でした!」と伝えないと、想像以上に難しさが伝わらないのです。

まとめ

今まで「伝え方」なんて小手先だと思ってました。

大事なのは経過であり、結果だと。

それが本書を読んで、「ああ、伝えないとダメだな」と素直に思いました。

人間は伝えないと、わからない。


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