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平日の昼間にお休みがほしい

生きていく術として働くしかないと思っている。わたしの選んでいる道はその意味では既によく考えられている。けれど本当にそれが自分の幸せかと言われたらまだそんなことはない。生きていくために今の幸せを奪われてしまうのではないかと時々すごく不安になる。


アルバイトの帰り道、久しぶりの太陽が嬉しくて最寄りから5つ前のバス停で降りた。そこから、ひたすらに夕日に向かって歩くと家に着く。
振り返るといつも後ろには私の影があって、スカートの裾がゆらめいている。前から歩いてきたおじさんが携えた水には光が溜まっている。
誰かの家のおばあちゃんちによく似た匂い、知らないお菓子屋のカスタードの匂い、どこかの夕飯らしきニンニクの匂い。
全部を超えながら、強い力をくれるけれど目が痛くなる、まぶしい夕日に向かって歩く。


今日はどこを通っても混んでいる。晴れの日曜日はここまで凄まじいかと驚かされる。スタバは当たり前にせよ、鴨川にすら座る場所がない。
こんな日曜日しかこれから先お休みをもらえないんだろうか?
それに、私が好きなお店は平日の夜でも日曜の昼でもなく、平日の昼にやっている店ばかりだ。あの花屋も、あの喫茶店も、あの器屋も全部。 恐ろしくなってしまうくらい日曜日はつまらない。
都市には日曜日対策の何かがあるんだろうか。けれど現状、京都市内ではそんなものは見当たらない。
そりゃぁ週に2日休みがあっても休み切れねえなと思う。


生きていく術として働くしかないと思っている。わたしの選んでいる道はその意味では既によく考えられている。けれど本当にそれが自分の幸せかと言われたらまだそんなことはない。生きていくために今の幸せを奪われることがとても怖い。

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